「回路計算 - 合成インピーダンス」の版間の差分

提供: MochiuWiki : SUSE, EC, PCB

143行目: 143行目:
\begin{align}
\begin{align}
\frac{1}{\dot{Z}} &= \dot{Y_1} + \dot{Y_2} + \dot{Y_3} = \frac{1}{R} + \frac{1}{j \omega L} + j \omega C \\
\frac{1}{\dot{Z}} &= \dot{Y_1} + \dot{Y_2} + \dot{Y_3} = \frac{1}{R} + \frac{1}{j \omega L} + j \omega C \\
\dot{Z} &= \frac{1}{\dot{Y_1} + \dot{Y_2} + \dot{Y_3}} = \frac{j \omega RL}{R + j \omega L - \omega^2 RLC} \\
\dot{Z} &= \frac{1}{\dot{Y_1} + \dot{Y_2} + \dot{Y_3}} = \frac{1}{\frac{1}{R} + \frac{1}{j \omega L} + j \omega C} \\
        &= \frac{j \omega RL}{R + j \omega L - \omega^2 RLC} \\
         &= \frac{j \omega RL}{R - \omega^2 RLC + j \omega L} \\
         &= \frac{j \omega RL}{R - \omega^2 RLC + j \omega L} \\
         &= \frac{j \omega RL(R - \omega^2 RLC - j \omega L)}{(R - \omega^2 RLC)^2 + (\omega L)^2} \\
         &= \frac{j \omega RL(R - \omega^2 RLC - j \omega L)}{(R - \omega^2 RLC)^2 + (\omega L)^2} \\
152行目: 153行目:
</math><br>
</math><br>
<br>
<br>
<math>\omega \ge 0, \quad R > 0, \quad L > 0</math>であるため、<br>
<math>\omega \ge 0, \quad R > 0, \quad L > 0, \quad C > 0</math>であるため、<br>
<math>\Re(Z) = \frac{\omega^2 R L^2}{R^2(1 - \omega^2 LC)^2 + (\omega L)^2} > 0, \quad -\infty < \Im(Z) = \frac{\omega R^2 L (1 - \omega^2 L C)}{R^2(1 - \omega^2 LC)^2 + (\omega L)^2} < \infty</math>となり、<br>
<math>\Re(Z) = \frac{\omega^2 R L^2}{R^2(1 - \omega^2 LC)^2 + (\omega L)^2} > 0, \quad -\infty < \Im(Z) = \frac{\omega R^2 L (1 - \omega^2 L C)}{R^2(1 - \omega^2 LC)^2 + (\omega L)^2} < \infty</math>となり、<br>
RLC並列回路の合成インピーダンス<math>\dot{Z}</math>のベクトルの向きは、複素数平面の右上(第1象限)または右下(第4象限)または実数軸上となる。<br>
RLC並列回路の合成インピーダンス<math>\dot{Z}</math>のベクトルの向きは、複素数平面の右上(第1象限)または右下(第4象限)または実数軸上となる。<br>

2021年12月3日 (金) 00:23時点における版

概要



RL並列回路の合成インピーダンス

RL並列回路は、抵抗RとコイルLが並列に接続された回路で、下図のような回路になる。

図.1 抵抗RとコイルLが並列接続の回路



並列回路の合成インピーダンスZ˙を求める場合、
それぞれのインピーダンスの逆数(アドミタンス)を加算して、その逆数をとることにより求められる。

RL並列回路の合成インピーダンスZ˙は、次式で与えられる。
なお、角周波数ω=2πfである。

  • 複素数表示の場合

1Z˙=Y1˙+Y2˙=1R+1jωLZ˙=1Y1˙+Y2˙=11R+1jωL=jωRLR+jωL=jωRL(RjωL)R2+(ωL)2=ω2RL2+jωR2LR2+(ωL)2=ω2RL2R2+(ωL)2+jωR2LR2+(ωL)2[Ω]

ω0,R>0,L>0であるため、
(Z)=ω2RL2R2+(ωL)2>0,(Z)=ωR2LR2+(ωL)2>0となり、
RL並列回路の合成インピーダンスZ˙のベクトルの向きは、必ず右上向き(複素数平面の第1象限)になる。

  • 合成インピーダンスの大きさの場合

Z˙=11R+1jωL=jωRLR+jωL|Z|=(ωRL)2R2+(ωL)2=ωRLR2+(ωL)2[Ω]


RC並列回路の合成インピーダンス

RC並列回路は、抵抗RとコンデンサCが並列に接続された回路で、下図のような回路になる。

図.2 抵抗RとコンデンサCが並列接続の回路



並列回路の合成インピーダンスZ˙を求める場合、
それぞれのインピーダンスの逆数(アドミタンス)を加算して、その逆数をとることにより求められる。

RC並列回路の合成インピーダンスZ˙は、次式で与えられる。
なお、角周波数ω=2πfである。

  • 複素数表示の場合

1Z˙=Y1˙+Y2˙=1R+jωCZ˙=1Y1˙+Y2˙=11R+jωC=R1+jωRC=R(1jωRC)1+(ωRC)2=RjωR2C1+(ωRC)2=R1+(ωRC)2jωR2C1+(ωRC)2[Ω]

ω0,R>0,C>0であるため、
(Z)=R1+(ωRC)2>0,(Z)=ωR2C1+(ωRC)2>0となり、
RC並列回路の合成インピーダンスZ˙のベクトルの向きは、必ず右下向き(複素数平面の第4象限)になる。

  • 合成インピーダンスの大きさの場合

Z˙=11R+jωC=R1+jωRC|Z|=R212+(ωRC)2=R1+(ωRC)2[Ω]


LC並列回路の合成インピーダンス

LC並列回路は、抵抗RとコンデンサCが並列に接続された回路で、下図のような回路になる。

図.3 コイルLとコンデンサCが並列接続の回路



並列回路の合成インピーダンスZ˙を求める場合、
それぞれのインピーダンスの逆数(アドミタンス)を加算して、その逆数をとることにより求められる。

LC並列回路の合成インピーダンスZ˙は、次式で与えられる。
なお、角周波数ω=2πfである。

  • 複素数表示の場合

1Z˙=Y1˙+Y2˙=1jωL+jωCZ˙=1Y1˙+Y2˙=11jωL+jωC=jωL1ω2LC[Ω]

ω0,L>0,C>0であるため、
(Z)=0,<(Z)=ωL1ω2LC<となり、
LC並列回路の合成インピーダンスZ˙のベクトルの向きは、必ず、虚数軸上となる。

LC並列回路の合成インピーダンスZ˙は、上式の分母が正・負・ゼロの時、それぞれZ˙のベクトルの向きが変わる。
したがって、1ω2LC>0,1ω2LC<0,1ω2LC=0の時で、場合分けして考える必要がある。

  • 1ω2LC>0の場合
    上式のリアクタンスが正になるため、合成インピーダンスのベクトルは、虚数軸上の正の向きになる。

  • 1ω2LC<0の場合
    上式のリアクタンスが負になるため、合成インピーダンスのベクトルは、虚数軸上の負の向きになる。

  • 1ω2LC=0の場合
    上式のリアクタンスが無限大になるため、合成インピーダンスのベクトルは、虚数軸上の正の向きに無限大となる。
    インピーダンスが無限大ということは、その回路は開放状態と同じになる。

    また、1ω2LC=0 すなわち、ω=1LC は、回路の共振条件である。


  • 合成インピーダンスの大きさの場合

Z˙=11jωL+jωC=jωL1ω2LC|Z|=(ωL)212+(ω2LC)2=|ωL1+(ω2LC)2|[Ω]


RLC並列回路の合成インピーダンス

RLC並列回路は、抵抗R、コイルL、コンデンサCが並列に接続された回路で、下図のような回路になる。

図.4 抵抗R、コイルL、コンデンサCが並列接続の回路



並列回路の合成インピーダンスZ˙を求める場合、
それぞれのインピーダンスの逆数(アドミタンス)を加算して、その逆数をとることにより求められる。

RLC並列回路の合成インピーダンスZ˙は、次式で与えられる。
なお、角周波数ω=2πfである。

  • 複素数表示の場合

1Z˙=Y1˙+Y2˙+Y3˙=1R+1jωL+jωCZ˙=1Y1˙+Y2˙+Y3˙=11R+1jωL+jωC=jωRLR+jωLω2RLC=jωRLRω2RLC+jωL=jωRL(Rω2RLCjωL)(Rω2RLC)2+(ωL)2=ω2RL2+jωR2Ljω3R2L2CR2(1ω2LC)2+(ωL)2=ω2RL2R2(1ω2LC)2+(ωL)2+jωR2Lω3R2L2CR2(1ω2LC)2+(ωL)2=ω2RL2R2(1ω2LC)2+(ωL)2+jωR2L(1ω2LC)R2(1ω2LC)2+(ωL)2[Ω]

ω0,R>0,L>0,C>0であるため、
(Z)=ω2RL2R2(1ω2LC)2+(ωL)2>0,<(Z)=ωR2L(1ω2LC)R2(1ω2LC)2+(ωL)2<となり、
RLC並列回路の合成インピーダンスZ˙のベクトルの向きは、複素数平面の右上(第1象限)または右下(第4象限)または実数軸上となる。

RLC並列回路の合成インピーダンスZ˙は、上式の分子(特に、1ω2LC)が正・負・ゼロの時、それぞれZ˙のベクトルの向きが変わる。
したがって、1ω2LC>0,1ω2LC<0,1ω2LC=0の時で、場合分けして考える必要がある。

  • 1ω2LC>0の場合
    上式のリアクタンスが正になるため、合成インピーダンスのベクトルは、右上の向き(第1象限)になる。

  • 1ω2LC<0の場合
    上式のリアクタンスが負になるため、合成インピーダンスのベクトルは、右下の向き(第4象限)になる。

  • 1ω2LC=0の場合
    上式のリアクタンスが0になるため、合成インピーダンスのベクトルは、実数軸上の正の向きになる。(Z˙=R[Ω])
    この条件を満たす周波数は反共振周波数であるため、コイルLとコンデンサCの並列回路部分は開放状態と同じになる。

    また、1ω2LC=0 すなわち、ω=1LC は、回路の共振条件である。


  • 合成インピーダンスの大きさの場合

Z˙=jωRLR+jωLω2RLC=jωRLRω2RLC+jωL=jωRLR(1ω2LC)+jωL|Z|=(ωRL)2R2(1ω2LC)2+(ωL)2=ωRLR2(1ω2LC)2+(ωL)2[Ω]