インストール - MySQL9
概要
標準でインストール可能なMySQLは、MariaDBというMySQL派生のDBである。
MySQLとほぼ同じなので、そのまま使用しても問題ないが、本番環境でMySQLを使用する場合は、同じバージョンに揃えたい時がある。
MySQL 9.xシリーズは、OracleによるInnovation Releaseとしてリリースされている。
Innovation Releaseとは、最新の機能を迅速に提供するバージョンであり、LTS版のMySQL 8.4とは異なるライフサイクルを持つ。
本番環境ではMySQL 8.4 LTSを使用することを推奨するが、最新機能 (VECTOR型、JavaScriptストアドプログラム等) が必要な場合はMySQL 9.xを選択する。
MySQL 9.xの主な変更点を以下に示す。
- mysql_native_password 認証プラグインの完全削除
- MySQL 9.xでは、mysql_native_password 認証プラグインが完全に削除された。
- 標準の認証方式は caching_sha2_password となる。
- 古いクライアントやアプリケーションからの接続には注意が必要である。
- デフォルト照合順序の変更
- デフォルトの照合順序は utf8mb4_0900_ai_ci となった。
- ストレージエンジンの削除
- ARCHIVE、BLACKHOLE、FEDERATED、MEMORY、MERGEストレージエンジンが削除された。
- 新機能の追加
- VECTOR型 (ベクトルデータ型)、JavaScriptストアドプログラム (Enterprise版) 等
MariaDBのアンインストール
もし、既にMariaDBがインストールされている場合は、MariaDBをアンインストールする。
まず、インストールされているパッケージの確認するため、以下のコマンドを実行する。
# RHEL sudo rpm -qa | grep maria # SUSE sudo zypper search -i | grep maria
RHELの場合、mariadb-libs-<バージョン名>.el<バージョン名>.<アーキテクチャ名> と表示されるので、このパッケージをアンインストールする。
SUSEの場合、mariadbと表示されるので、このパッケージをアンインストールする。
# RHEL sudo dnf remove mariadb-libs sudo rm -rf /var/lib/mysql/ # SUSE sudo zypper remove mariadb mariadb-client mariadb-errormessages libmariadb3 akonadi-server akonadi-server-lang libQt5Sql5-mysql python3-mysqlclient sudo rm -rf /var/lib/mysql/
依存性関連のパッケージが存在すれば、同時に削除される。
MySQL公式リポジトリの追加と設定
過去のMySQLのGPGキーがインポートされている場合は削除する。
- 削除対象の鍵を確認する。
sudo rpm -q gpg-pubkey --qf '%{name}-%{version}-%{release} --> %{summary}\n'
- 過去のMySQLのGPGキーを削除する。
sudo rpm -e gpg-pubkey-XXXXXXXX-XXXXXXXX
- 過去のMySQLのGPGキーファイルを削除する。
sudo rm "/etc/RPM-GPG-KEY-mysql*"
まず、MySQL公式Webサイトからリポジトリを登録する必要がある。
MySQL 9.xは、mysql84-community-release パッケージを使用してインストールする。
このパッケージには、MySQL 8.4 LTSとMySQL 9.x Innovation Releaseの両方のリポジトリ設定が含まれている。
- RHEL
- SUSE
または、以下のコマンドを実行して直接インストールする。
# RHEL 9 / 10 sudo dnf install https://dev.mysql.com/get/mysql84-community-release-el9-4.noarch.rpm sudo rpm --import https://repo.mysql.com/RPM-GPG-KEY-mysql-2025 # RHEL 8 sudo dnf install https://dev.mysql.com/get/mysql84-community-release-el8-3.noarch.rpm sudo rpm --import https://repo.mysql.com/RPM-GPG-KEY-mysql-2025 # SUSE 15 sudo zypper install https://dev.mysql.com/get/mysql84-community-release-sl15-1.noarch.rpm sudo rpm --import https://repo.mysql.com/RPM-GPG-KEY-mysql-2025 sudo zypper refresh または sudo rpm -ivh mysql84-community-release-sl15-1.noarch.rpm sudo rpm --import https://repo.mysql.com/RPM-GPG-KEY-mysql-2025 sudo zypper refresh
このリポジトリを追加することで、MySQL 5.5~5.7、8.0、8.4 LTS、9.x Innovation Releaseのいずれかを選択して、インストールすることができるようになる。
リポジトリが追加されたかどうかは、以下のコマンドで確認できる。
# RHEL sudo dnf repolist all | grep mysql # SUSE sudo zypper repos | grep mysql
上記のリストで[有効]と表示されている項目が、標準でインストールされるパッケージである。
MySQL 9.xのインストール
リポジトリの有効化
MySQL 9.xをインストールする場合は、リポジトリ設定を変更してMySQL 9.x (Innovation Release) を有効化する必要がある。
デフォルトでは、MySQL 8.4 LTSが有効になっているため、以下の手順で切り替える。
# RHEL # MySQL 8.4 LTSリポジトリを無効化 sudo dnf config-manager --set-disabled mysql84-community sudo dnf config-manager --set-disabled mysql-tools-community # MySQL 9.x Innovationリポジトリを有効化 sudo dnf config-manager --set-enabled mysql-innovation-community sudo dnf config-manager --set-enabled mysql-tools-innovation-community # SUSE # MySQL 8.4 LTSリポジトリを無効化 sudo zypper modifyrepo -d mysql84-community sudo zypper modifyrepo -d mysql-tools-community # MySQL 9.x Innovationリポジトリを有効化 sudo zypper modifyrepo -e mysql-innovation-community sudo zypper modifyrepo -e mysql-tools-innovation-community sudo zypper refresh
注意
同時に複数のバージョンのリポジトリを有効化すると、パッケージの競合が発生する可能性がある。
必ず1つのバージョンのみを有効化すること。
パッケージのインストール
インストールを行う前に、パッケージのバージョンを確認する。
# RHEL sudo dnf info mysql-community-server # SUSE sudo zypper search --detail mysql-community-server
表示されているパッケージのバージョンが9.xであれば、インストールを開始する。
インストールの途中において、MySQLのGPG公開鍵が無いというメッセージが表示されるが、
インストール時にGPG公開鍵も同時にインストールされるので、そのまま続ける。
# RHEL sudo dnf install mysql-community-server # SUSE sudo zypper install mysql-community-server
インストール完了後、MySQLのバージョンを確認する。
mysqld --version
最後に、自動起動の設定をしてMySQLを起動する。
# RHEL sudo systemctl enable mysqld sudo systemctl start mysqld # SUSE sudo systemctl enable mysql sudo systemctl start mysql
ソースコードからインストール
ビルドに必要なライブラリをインストールする。
# SUSE
sudo zypper install bison make cmake ninja git glibc-devel ncurses-devel perl-Data-Dump perl-Data-Dump-Streamer perl-Data-Dumper-Concise krb5-devel \
perl libtirpc3 libtirpc-devel rpcgen liblz4-devel libzstd-devel protobuf-devel libicu-devel \
libevent-devel libnuma-devel libfido2-devel libudev-devel systemd-devel doxygen \
libopenssl-devel \
valgrind-devel # Valgrindを使用する場合 (Valgrindとは、LinuxにおけるC++のメモリリーク等の検知ツールのことである)
MySQLの公式Webサイトにアクセスして、MySQLのソースコードをダウンロードする。
[Product Version]は、インストールするMySQLのバージョンを選択、[Operating System]では"Source Code"を選択する。
表示されるリストから、最も下欄にある下記のものをダウンロードする。
- MySQL 9.x
- MySQL 9.xでは、Boostライブラリはソースに同梱されているため、別途ダウンロードは不要である。
- All Operating Systems (Generic) (Architecture Independent), Compressed TAR Archive
ダウンロードしたファイルを解凍する。
tar xf mysql-<バージョン>.tar.gz cd mysql-<バージョン>;
MySQLのビルドディレクトリを作成する。
mkdir build && cd build
MySQLをビルドおよびインストールする。
# MySQL 9.x
cmake .. \
-DCMAKE_C_COMPILER=<GCC 10以降のgcc実行ファイルのパス> \
-DCMAKE_CXX_COMPILER=<GCC 10以降のg++実行ファイルのパス> \
-DCMAKE_BUILD_TYPE=Release \
-DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<MySQLのインストールディレクトリ> \
-DDEFAULT_CHARSET=utf8mb4 \
-DWITH_EXTRA_CHARSETS=all \
-DDEFAULT_COLLATION=utf8mb4_0900_ai_ci \
-DWITH_INNOBASE_STORAGE_ENGINE=1 \
-DSYSCONFDIR=<MySQLのインストールディレクトリ> \
-DMYSQL_DATADIR=<MySQLのインストールディレクトリ>/data \
-DWITH_SYSTEMD=ON \ # Systemdサービスを使用する場合
-DWITH_VALGRIND=ON # Valgrindを使用する場合 (Valgrindとは、LinuxにおけるC++のメモリリーク等の検知ツールのことである)
make -j $(nproc)
make install
/<MySQLのインストールディレクトリ>/libディレクトリから/<MySQLのインストールディレクトリ>/lib64ディレクトリへ、シンボリックリンクを作成する。
ln -s /<MySQLのインストールディレクトリ>/lib /<MySQLのインストールディレクトリ>/lib64
MySQLのインストールディレクトリに、以下のディレクトリとファイルを作成する。
# ディレクトリを作成 mkdir <MySQLのインストールディレクトリ>/data mkdir <MySQLのインストールディレクトリ>/tmp mkdir <MySQLのインストールディレクトリ>/logs
次に、MySQLのデータディレクトリを初期化する。
(MySQL 5.7.6以降、mysql_install_db コマンドは廃止されていることに注意すること)
Systemdサービスユニットファイルの作成
MySQLをソースコードからインストールした時、
SystemdサービスからMySQLを起動および停止する場合は、Systemdサービスユニットファイルを作成する。
作成するファイルを以下に示す。
- mysqld.serviceファイル
- mysqld@.serviceファイル
- システム全体で使用する場合
- /etc/systemd/systemディレクトリ
- 各ユーザで使用する場合 (ただし、各ユーザごとに使用する場合は、特権ポート0~1023番ポートは使用できない)
- ~/.config/systemd/userディレクトリ
# mysqld.serviceファイル
[Unit]
Description=MySQL Server
Documentation=man:mysqld(8)
Documentation=http://dev.mysql.com/doc/refman/en/using-systemd.html
After=network-online.target
Wants=network-online.target
After=syslog.target
[Install]
WantedBy=multi-user.target
[Service]
Type=notify
# Disable service start and stop timeout logic of systemd for mysqld service.
TimeoutSec=0
# Execute pre and post scripts as root
# hence, + prefix is used
# Needed to create system tables
ExecStartPre=+/<MySQLのインストールディレクトリ>/bin/mysqld_pre_systemd
# Start main service
ExecStart=/<MySQLのインストールディレクトリ>/bin/mysqld $MYSQLD_OPTS
# Use this to switch malloc implementation
EnvironmentFile=-/etc/sysconfig/mysql
# Sets open_files_limit
LimitNOFILE = 10000
Restart=on-failure
RestartPreventExitStatus=1
# Set enviroment variable MYSQLD_PARENT_PID. This is required for restart.
Environment=MYSQLD_PARENT_PID=1
PrivateTmp=false
PIDFile=/<MySQLのインストールディレクトリ>/tmp/mysqld.pid
# mysqld@.serviceファイル
[Unit]
Description=MySQL Server
Documentation=man:mysqld(8)
Documentation=http://dev.mysql.com/doc/refman/en/using-systemd.html
After=network-online.target
Wants=network-online.target
After=syslog.target
[Install]
WantedBy=multi-user.target
[Service]
Type=notify
# Disable service start and stop timeout logic of systemd for mysqld service.
TimeoutSec=0
# Execute pre and post scripts as root
# hence, + prefix is used
# Needed to create system tables
ExecStartPre=+/<MySQLのインストールディレクトリ>/bin/mysqld_pre_systemd %I
# Start main service
ExecStart=/<MySQLのインストールディレクトリ>/bin/mysqld --defaults-group-suffix=@%I $MYSQLD_OPTS
# Use this to switch malloc implementation
EnvironmentFile=-/etc/sysconfig/mysql
# Sets open_files_limit
LimitNOFILE = 10000
Restart=on-failure
RestartPreventExitStatus=1
# Set enviroment variable MYSQLD_PARENT_PID. This is required for restart.
Environment=MYSQLD_PARENT_PID=1
PrivateTmp=false
MySQLの設定ファイルの作成
MySQLのインストールディレクトリに、MySQLの設定ファイルであるmy.cnfファイルを作成する。
my.cnfファイルの設定内容については、インストール_-_MySQL9#my.cnfファイルのテンプレートのセクションを参照すること。
vi /<MySQLのインストールディレクトリ>/my.cnf
作成したmy.cnfファイルを、以下に示すように編集する。
cd <MySQLのインストールディレクトリ> # my.cnf : ポートの変更 sed -i -e "s/PORT_NO/<任意のポート番号 例. 53306>/g" my.cnf # my.cnf : ユーザ名の変更 sed -i -e "s/USER_NAME/<任意のユーザ名 例. mysql>/g" my.cnf # my.cnf : MySQLのデータディレクトリの変更 sed -i -e "s/MYSQL_DATA_BASE_DIR/<MySQLのインストールディレクトリ 例. \/home\/user\/InstallSoftware\/MySQL>/g" my.cnf # my.cnf : 文字コードの変更 sed -i -e "s/CHARACTER_SET/utf8mb4/g" my.cnf sed -i -e "s/# collation-server = utf8mb4_0900_ai_ci/collation-server = utf8mb4_0900_ai_ci/g" my.cnf # my.cnf : パスワードの有効期限を無期限に延長する場合 sed -i -e "s/# default_password_lifetime = 0/default_password_lifetime = 0/g" my.cnf
MySQLの初期化
MySQLの初期化を行う。
# MySQLの初期化
/<MySQLのインストールディレクトリ>/bin/mysqld --initialize \
--user=<my.cnfファイルのuserキーの値(ユーザ名)> \ # 例. mysql等
--basedir=<MySQLのインストールディレクトリ> \
--datadir=/<MySQLのインストールディレクトリ>/data
この時、my.cnfファイルの[log_error]セクションに設定したファイル(例. /<MySQLインストールディレクトリ>/logs/mysql_error.logファイル)に、
MySQLのrootユーザのパスワードが保存される。
# rootユーザのパスワードを確認 grep "temporary password" <[log_error]セクションに設定したファイル> 例. grep "temporary password" /<MySQLのインストールディレクトリ>/logs/mysql_error.log
MySQLの起動
MySQLを起動する。
/<MySQLのインストールディレクトリ>/support-files/mysql.server start
MySQLのユーザの設定
MySQLの初期設定を行う。
# rootユーザで接続する /<MySQLのインストールディレクトリ>/bin/mysql -u root -p (/var/log/mysql/mysqld.logファイルに保存されたパスワードを入力する)
-- rootユーザのパスワードを変更する
ALTER USER 'root'@'localhost' IDENTIFIED BY '<任意のパスワード>';
-- 推奨 (明示的にcaching_sha2_passwordプラグインを指定する場合)
ALTER USER 'root'@'localhost' IDENTIFIED WITH caching_sha2_password BY '<任意のパスワード>';
-- 認証プラグインを確認
SELECT user, host, plugin FROM mysql.user WHERE user = 'root';
quit;
/<MySQLのインストールディレクトリ>/binディレクトリにある mysql_secure_installation を実行する。
詳細は、インストール_-_MySQL9#MySQLの初期設定を参照すること。
/<MySQLのインストールディレクトリ>/bin/mysql_secure_installation
MySQLの停止
MySQLを停止するには、以下のコマンドを実行する。
この時、/var/lock/subsys/mysqlファイルを削除する必要があるため、スーパーユーザ権限で行う必要がある。
sudo /<MySQLのインストールディレクトリ>/support-files/mysql.server stop
MySQL Router
MySQL Routerは、MySQL InnoDB ClusterやInnoDB ReplicaSetで使用可能であり、ロードバランスや障害発生時のフェイルオーバーに対応したルーティングを透過的に実現するミドルウェア製品である。
詳細は、MySQL_-_MySQL_Routerを参照すること。
my.cnfファイル
my.cnfファイルの各セクションの意味と役割を以下に示す。
- [mysqld]セクション
- MySQLサーバデーモン (バックグラウンドで動作するサーバプロセス) の設定を定義する。
- サーバの動作に関する全ての主要な設定 (メモリ、キャッシュ、ログ、文字コード等) が含まれる。
- このセクションの設定はサーバ全体に影響を与える。
- 例: innodb_buffer_pool_sizeキー、character-set-serverキー、portキー等
- [mysql]セクション
- MySQLコマンドラインクライアント (mysqlコマンド) 特有の設定を定義する。
- コマンドラインでMySQLに接続する際に使用される設定である。
- 主に、クライアントツールの動作に関する設定が含まれる。
- 例: default-character-setキー、promptキー、auto-vertical-outputキー等
- [client]セクション
- 全てのMySQLクライアントプログラム共通の設定を定義する。
- mysqlコマンドのみではなく、mysqldumpコマンド、mysqlimportコマンド、mysqladminコマンド等のクライアントツール全てに適用される。
- 主に、接続関連の設定が含まれる。
- 例: portキー、socketキー、default-character-setキー等
- mysqldコマンドは、[mysqld]セクションの設定を使用する。
- mysqlコマンドは、[mysql]セクションおよび[client]セクションの両方の設定を使用する。
- mysqldumpコマンド等のその他のクライアントツールは、 [client]セクションの設定を使用する。
- 共通の接続設定は[client]セクションにまとめる。
- [mysql]セクションには、CLI固有の設定のみを記述する。
- [mysqld]セクションにはサーバ固有の設定を記述する。
my.cnfファイルのテンプレート
my.cnfファイルのテンプレートを以下に記述する。
[mysqld] port = PORT_NO user = USER_NAME basedir = MYSQL_DATA_BASE_DIR datadir = MYSQL_DATA_BASE_DIR/data tmpdir = MYSQL_DATA_BASE_DIR/tmp socket = MYSQL_DATA_BASE_DIR/tmp/mysql.sock pid-file = MYSQL_DATA_BASE_DIR/logs/mysqld.pid log-error = MYSQL_DATA_BASE_DIR/logs/mysql_error.log general_log_file = MYSQL_DATA_BASE_DIR/logs/mysql.log general_log = 1 long_query_time = 2 log-queries-not-using-indexes # Windows / Mac環境のみ # lower_case_table_names = 2 # 文字コード character-set-server = CHARACTER_SET # utf8mb4を使う場合 (MySQL 9.xのデフォルト照合順序) collation-server = utf8mb4_0900_ai_ci # SQLモード sql_mode = NO_ENGINE_SUBSTITUTION,STRICT_TRANS_TABLES #sql_mode = NO_ENGINE_SUBSTITUTION,STRICT_TRANS_TABLES,NO_ZERO_DATE,NO_ZERO_IN_DATE,ERROR_FOR_DIVISION_BY_ZERO # SQL文の最大長 max_allowed_packet = 1M # max_allowed_packet = 16MB # MySQL 5.6.6 以降はデフォルトでON: InnoDBをテーブルごとにファイルを分ける innodb_file_per_table = 1 # MySQL 5.6 以降 : 暗黙のDEFAULT値を持つTIMESTAMPは非推奨 explicit_defaults_for_timestamp = 1 # MySQL 5.7.4 以降 : パスワードの有効期間を無期限に # default_password_lifetime = 0 # チューニング用 sort_buffer_size = 512K net_buffer_length = 8K read_buffer_size = 256K read_rnd_buffer_size = 512K myisam_sort_buffer_size = 8M # innodb_buffer_pool_size = 128M # join_buffer_size = 128M # sort_buffer_size = 2M # read_rnd_buffer_size = 2M # key_buffer = 16M # table_cache = 64 # skip-locking [mysql] port = PORT_NO user = USER_NAME socket = MYSQL_DATA_BASE_DIR/tmp/mysql.sock default-character-set = CHARACTER_SET # 例: プロンプトの設定やその他のCLI固有の設定 prompt = '\u@\h [\d]> ' auto-vertical-output = 1 [client] port = PORT_NO user = USER_NAME socket = MYSQL_DATA_BASE_DIR/tmp/mysql.sock default-character-set = utf8mb4
MySQLのrootパスワードの確認
MySQLのインストール時にrootのパスワードがログに出力されているので確認する。
ここでは、V9djjjWFd_wfがrootのパスワードである。
sudo grep 'temporary password' /var/log/mysql/mysqld.log # 結果 2019-02-17T01:49:46.433912Z 5 [Note] [MY-010454] [Server] A temporary password is generated for root@localhost: V9djjjWFd_wf
MySQLの初期設定
MySQLの初期設定は、いくつかの質問に答えるだけで完了する。以下に、質問箇所を抜粋して記載する。
パスワードは8文字以上+大文字小文字+数値+記号を含める必要がある。
sudo mysql_secure_installation Enter current password for root (enter for none): (何も入力せずエンター) Set root password? [Y/n] y (設定する方が良いのでy) New password: (設定したいパスワードを入力) Re-enter new password: (設定したいパスワードを再入力) Remove anonymous users? [Y/n] y (匿名ユーザーは不要なのでy) Disallow root login remotely? [Y/n] y (rootでリモートログインはNGなのでy) Remove test database and access to it? [Y/n]y (テスト用のデータベースはいらないのでy) Reload privilege tables now? [Y/n]y (ここまでの設定を反映させるのでy)
続いて、文字コードの設定を行うため、以下のファイルを開く。
この設定を行わない場合、日本語が文字化けする可能性がある。
sudo vi /etc/my.cnf
[mysqld_safe]の上部辺りに、以下の4行を追加する。
character_set_server=utf8mb4 explicit_defaults_for_timestamp=true skip-character-set-client-handshake table_definition_cache=400
MySQLを再起動するため、以下のコマンドを実行する。
# RHEL sudo systemctl restart mysqld # SUSE sudo systemctl restart mysql
もし、rootユーザのパスワードを変更する場合、MySQLにログインして以下のコマンドを実行する。
ALTER USER 'root'@'localhost' IDENTIFIED BY '<パスワード>';
パスワードポリシーの変更
非推奨ではあるが、パスワードポリシー(短いパスワードを許可する)を変更する場合、MySQLにログイン後、以下のクエリを実行する。
初期状態では、validate_password.policyがMEDIUMとなっている。
set global validate_password.length=6; # パスワードの最低の長さを変更 set global validate_password.policy=LOW; # セキュリティレベルの変更
現在のパスワードポリシーを確認する場合、MySQLにログイン後、以下のクエリを実行する。
SHOW VARIABLES LIKE 'validate_password%';
MySQLユーザの作成
一般的に、rootユーザでデータベースを操作しないため、データベースユーザを作成する。
まず、MySQLにログインする。
sudo mysql -p Enter password: (rootユーザに設定したパスワード)
ここでは、全ての権限を持ったユーザを作成する。(通常はこのようなユーザは作成しない)
- MySQL 9.xをローカル環境でのみ使用する場合
mysql> CREATE USER 'ユーザ名'@'ホスト名' IDENTIFIED BY 'パスワード'; mysql> GRANT ALL PRIVILEGES ON *.* TO 'ユーザ名'@'ホスト名'; mysql> FLUSH PRIVILEGES;
- MySQL 9.xを外部のネットワークから接続する場合
mysql> CREATE USER 'ユーザ名'@'%' IDENTIFIED BY 'パスワード'; mysql> GRANT ALL PRIVILEGES ON *.* TO 'ユーザ名'@'%'; mysql> FLUSH PRIVILEGES;
以降は、このユーザで操作をするため、再ログインする。
mysql> exit; sudo mysql -u ユーザ名 -p Enter password: (作成したユーザに設定したパスワード)
MySQL 9.xでは、mysql_native_password認証プラグインが完全に削除されている。
そのため、mysql_native_passwordを使用していた古いアプリケーションやクライアントライブラリからの接続ができない可能性がある。
接続先のクライアントライブラリがcaching_sha2_passwordに対応しているか確認すること。
Dockerを使用している場合、Dockerのコンテナ内でユーザの認証プラグインを確認する手順を、以下に記載する。
まず、Dockerのコンテナに入る。
# DockerのCONTAINER IDを確認 docker ps # 上記のコマンドで確認したMySQL 9.xのCONTAINER IDを指定して、コンテナに接続する docker exec -it <CONTAINER ID> bash # コンテナ内でMySQL 9.xにログインする mysql -u root -p Enter password: <database.ymlで設定したパスワード> # User、Host、Pluginを確認する mysql> SELECT User, Host, Plugin FROM mysql.user;
コンテナを削除して、再度、ビルドを行う。
docker-compose down docker-compose build
パスワードの変更
MySQL 9.xにおいて、パスワードを変更するには、以下のクエリを実行する。
USE mysql; ALTER USER '<ユーザ名>'@'<ホスト名または%>' identified BY '<パスワード>';
パスワードを忘れた場合の対処
もし、パスワードを忘れてログインできない場合は、まず、MySQLをセーフモードで起動して、パスワードなしでログインする。
まず、/etc/my.cnfファイルの[mysqld]セクションに以下の設定を追記する記述する。
sudo vi /etc/my.cnf
# /etc/my.cnfファイル [mysqld] skip-grant-tables ; skip-grant-tablesで認証をOFF skip-networking ; skip-networkingで外部(リモート)からの接続を禁止
MySQLを再起動をして設定を反映する。
# RHEL sudo systemctl restart mysqld # SUSE sudo systemctl restart mysql
MySQLにログインする。
mysql -u root
MySQLのテーブルに格納されているrootユーザのパスワードを空にする。
USE mysql; UPDATE mysql.user SET authentication_string=null WHERE User='root';
/etc/my.cnfファイルの[mysqld]セクションの設定を元に戻す。
sudo vi /etc/my.cnf
[mysqld] # skip-grant-tables # skip-networking
MySQLを再起動して設定を反映させる。
# RHEL sudo systemctl restart mysqld # SUSE sudo systemctl restart mysql
上記で設定した空のパスワード(rootユーザ)でログインして、rootユーザのパスワードを再設定する。
mysql -u root -p USE mysql; ALTER USER 'root'@'localhost' identified BY 'HogeHoge1';
MySQL 9.xの新機能
MySQL 9.xでは、MySQL 8.xから多数の新機能が追加された。
以下に、主な新機能を記載する。
VECTOR型
MySQL 9.0では、AI/ML用途のベクトルデータを格納するためのVECTOR型が追加された。
VECTOR型は、最大16383次元のベクトルを格納できる。
-- 使用例
-- VECTOR型のカラムを持つテーブルを作成
CREATE TABLE vector_table (
id INT PRIMARY KEY,
embedding VECTOR(1536)
);
-- データの挿入
INSERT INTO vector_table VALUES (1, STRING_TO_VECTOR('[0.1, 0.2, 0.3, ...]'));
-- ベクトルの長さを取得
SELECT VECTOR_DIMENSION(embedding) FROM vector_table;
制約事項
VECTOR型は、キーとして使用できない。
また、NDBテーブルではサポートされていない。
9.0時点では、高度な類似度検索インデックス (HNSW等) は提供されていない。
EXPLAIN ANALYZEのJSON出力保存
MySQL 9.0では、EXPLAIN ANALYZEのJSON出力をユーザー変数に保存できるようになった。
これにより、クエリ実行計画をプログラムで解析することが可能になった。
EXPLAIN ANALYZE FORMAT=JSON INTO @query_plan SELECT * FROM users WHERE id = 1;
SELECT @query_plan;
DDLイベントのプリペアドステートメント対応
MySQL 9.0では、CREATE EVENT、ALTER EVENT、DROP EVENTがプリペアドステートメントで使用できるようになった。
これにより、動的なデータベースイベント管理が可能になった。
Performance Schemaの新テーブル
MySQL 9.0では、Performance Schemaに以下の新テーブルが追加された。
- variables_metadata
- システム変数のメタデータ (型、スコープ、最小/最大値、単位等) を提供する。
- global_variable_attributes
- グローバルシステム変数の属性と値のペアを提供する。
これらのテーブルにより、システム変数の詳細な情報をクエリで取得できるようになった。
variables_info テーブルの MIN_VALUE と MAX_VALUE カラムは非推奨となった。
トリガー処理の最適化
MySQL 9.1以降では、トリガーの処理が最適化された。
メタデータと実行処理が分離され、キャッシュ機構が導入されたことで、トリガーの実行性能が向上した。
Hash Joinの性能改善
MySQL 9.2以降では、hash joinの性能が改善された。
特に、大規模なテーブル間の結合クエリで性能向上が見込まれる。
JavaScriptストアドプログラム
MySQL 9.x Enterprise Editionでは、JavaScriptでストアドプロシージャやストアド関数を作成できるようになった。
MLE (Multilingual Engine) コンポーネントを使用し、ECMAScript 2023仕様に準拠している。
-- JavaScriptストアド関数の作成例 (Enterprise版のみ)
CREATE FUNCTION js_add(a INT, b INT)
RETURNS INT
LANGUAGE JAVASCRIPT
AS $$
return a + b;
$$;
外部キー制約の強化
MySQL 9.0では、外部キー制約の処理が強化された。
- インライン外部キー指定が厳格に適用されるようになった (以前は構文解析されていたが無視されていた)。
- 親テーブルの主キーカラムへの暗黙的な参照がサポートされた。
- 単一のCREATE TABLE文で複数の外部キー制約が適切に処理されるようになった。
MySQL 9.xで削除された機能
MySQL 9.xでは、以下の機能が削除された。
認証プラグイン
mysql_native_password認証プラグインが完全に削除された。
以下も削除された。
- サーバオプション
--mysql-native-password
- サーバオプション
--mysql-native-password-proxy-users
- システム変数
default_authentication_plugin
ストレージエンジン
以下のストレージエンジンが削除された。
- ARCHIVE
- BLACKHOLE
- FEDERATED
- MEMORY
- MERGE
これらのストレージエンジンを使用していたテーブルは、MySQL 9.xへアップグレードする前に移行が必要である。
その他の削除
PROCEDURE ANALYSE()関数の削除
MySQL WorkBenchのインストール
パッケージ管理システムを使用してインストール
MySQL WorkBenchと依存関係のライブラリをインストールする。
sudo zypper install mysql-workbench-community libOpenCL1 libantlr4-runtime4_7_2 libfreexl1 libgdal26 libgeos-3_6_2 libgeos_c1 libgeotiff5 libhdf5-103 \
libhdf5_cpp103 libhdf5_hl100 libkea1_4 libmariadb-devel libnetcdf15 libproj19 libscintilla3 \
libspatialite7 libvsqlitepp3 proj python python-enum34 python-ipaddress python-xml python2-PyNaCl python2-appdirs \
python2-asn1crypto python2-bcrypt python2-cffi python2-cryptography python2-idna python2-packaging python2-paramiko \
python2-pexpect python2-ptyprocess python2-pyasn1 python2-pycparser python2-pyparsing python2-setuptools python2-six
ソースコードからインストール
MySQLの公式Webサイトにアクセスして、MySQL WorkBenchのソースコードをダウンロードする。
または、GitHubからソースコードをクローンする。
git clone --depth 1 https://github.com/mysql/mysql-workbench.git
MySQL WorkBenchのビルドに必要なライブラリをインストールする。
sudo zypper install cmake autoconf automake pkg-config libtool libzip-devel libxml2-devel libsigc++2-devel libglade2-devel \
Mesa-libGL1 Mesa-libGL-devel Mesa-devel libmysqlclient-dev libmysqlcppconn-devel libuuid-devel \
libpixman-1-0-devel pcre-devel pango-devel cairo-devel python-devel libboost_headers1_66_0-devel \
mysql-client python-pysqlite sqlite3-devel swig vsqlite++-devel gdal-devel gtk3-devel gtkmm3-devel \
libopenssl-devel libsecret-devel proj-devel
- ANTLR(推奨)
- MySQLパーサ用のファイルを生成するには、ANTLR 4.7以降が必要である。
- ANTLRの公式Webサイトにアクセスして、antlr-<バージョン>-complete.jarファイルをダウンロードする。
- cmakeコマンドを実行する時、このjarファイルのパスをcmakeの引数として渡す必要がある。
- -DWITH_ANTLR_JAR=<antlr-<バージョン>-complete.jarファイルのパス>
- iodbc
- ミドルウェアにおいて、iodbcの代わりにunixODBCを使用する場合を記載する。
- まず、unixODBCをインストールする。
- cmakeコマンドを実行する時、
-DUSE_UNIXODBC=Trueオプションを付加する。
- gdal
- Ubuntuの場合、unixodbcが必須である。
- もし、iodbcを使用する場合は、MySQL WorkBenchをソースコードからビルドする必要がある。
cmakeコマンドを実行して、MySQL WorkBenchをコンパイルする。
mkdir build && cd build cmake -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=<MySQL WorkBenchのインストールディレクトリ> -DWITH_ANTLR_JAR=<antlr-<バージョン>-complete.jarファイルのパス> .. make -j 8
MySQL WorkBenchをインストールする。
make install DESTDIR=<MySQL WorkBenchのインストールディレクトリ>
トラブルシューティング
エラー : Public Key Retrieval is not allowed
クライアントがサーバから自動的に公開鍵を要求できるように、mysql-connectorにallowPublicKeyRetrieval=trueオプションを追加する必要がある。
これは、悪意のあるプロキシが平文のパスワードを取得するためのMITM攻撃を行う可能性があるため、標準ではfalseになっており、明示的に有効にする必要がある。
また、テストや開発のために使用する場合は、useSSL=falseオプションも付加して接続してもよい。
詳細は、MySQLの公式Webサイトを参照すること。
# 接続コマンド jdbc:mysql://<Webサーバのホスト名>:<MySQLのポート番号>/db?allowPublicKeyRetrieval=true&useSSL=false # 例 jdbc:mysql://localhost:3306/db?allowPublicKeyRetrieval=true&useSSL=false
エラー : mysql_native_passwordプラグインが見つからない
MySQL 9.xでは、mysql_native_password認証プラグインが完全に削除された。
mysql_native_passwordを使用していたユーザからの接続を試みると、以下のエラーが発生する。
Authentication plugin 'mysql_native_password' cannot be loaded
対処方法:
1. 接続元のクライアントライブラリをcaching_sha2_passwordに対応したバージョンに更新する。
2. アプリケーションの接続設定を確認し、古い認証方式を指定していないか確認する。
3. PHPを使用する場合は、PHP 7.4以降でmysqlndがcaching_sha2_passwordに対応していることを確認する。
エラー : 削除されたストレージエンジン
MySQL 9.xでは、ARCHIVE、BLACKHOLE、FEDERATED、MEMORY、MERGEストレージエンジンが削除された。
これらのストレージエンジンを使用しているテーブルがある場合、アップグレード時にエラーが発生する。
対処方法:
アップグレード前に、以下のクエリでこれらのストレージエンジンを使用しているテーブルを確認し、InnoDB等に移行する。
SELECT TABLE_NAME, ENGINE FROM information_schema.TABLES
WHERE ENGINE IN ('ARCHIVE', 'BLACKHOLE', 'FEDERATED', 'MEMORY', 'MERGE');
DBeaver
DBeaverは、Oracle、SQLServer、MySQL、MariaDB、SQLite等の計42種類のドライバに対応したSQLクライアントツールである。
DBeaverの詳細を知りたい場合は、インストール_-_DBeaverのページを確認すること。
MySQL 9.x接続時の注意
MySQL 9.xでは mysql_native_password プラグインが削除されたため、DBeaverの接続設定で以下を確認すること。
古いJDBCドライバを使用している場合は、caching_sha2_passwordに対応したMySQL Connector/J 8.0以降に更新する必要がある。
データベース接続時において、以下のエラーが出力される場合がある。
SQL Error [08001]: Public Key Retrieval is not allowed
この時、DBeaverのメイン画面左の[データベースナビゲータ]から該当接続を右クリックして、[編集 接続]を選択する。
次に、[接続構成]画面右 - [ドライバのプロパティ]タブから、以下の項目を設定する。
- allowPublicKeyRetrieval
- trueに変更する。
- useSSL
- falseに変更する。
最後に、[接続構成]画面下の[OK]ボタンを押下する。
Adminer
PHPとMySQLやPostgreSQLと連携する時、データベースの内容をグラフィカルな環境で確認する場合、Adminerを使用すると便利である。
Adminerは、インストール不要であり、PHPファイルが1つで導入が簡単である。
1つのファイルで、MySQL、PostgreSQL、SQLite、MS SQL、Oracle DB、SimpleDB、Elasticsearch、MongoDBに対応している。
ただし、PCにデータベースドライバの導入は別途必要であることに注意する。
phpMyAdminやphpPgAdminは、導入に手間が掛かり、ブルートフォースアタックの対象になることもある。
Adminerの公式Webサイトにアクセスして、Adminer(PHPファイル)をダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを、ドキュメントルート(/var/www/htmlディレクトリ等)に配置する。 (ファイル名は自由に変更してもよい)
phpMyAdmin
パッケージ管理システムからインストール
phpMyAdminのインストール
常にコマンドラインから操作することは面倒であるので、Webブラウザから操作できるphpMyAdminをインストールする。
PHPからMySQLを使用するために必要なパッケージが一式インストールできるので、phpMyAdminを使用する予定がなくても、
インストールしておくと便利である。
# RHEL sudo dnf install epel-release sudo dnf install phpmyadmin php-pecl-mcrypt # SUSE sudo zypper install phpMyAdmin
phpMyAdminの設定
まず、設定ファイルであるconfig.inc.phファイルを編集する。
config.inc.phpファイルに暗号化用のパスフレーズを設定する。これを行わないと、phpMyAdmin上でエラーが表示される。
(設定ファイルに暗号化(blowfish_secret)用の非公開パスフレーズの設定を必要とするようになった)
面倒な時は以下のコマンドを実行して、32桁のパスフレーズを作成する。
sudo openssl rand -base64 100 | fold -w 32 | head -1 出力例 : GgP1/5FMW7Nf3iX1rXmqeQj4k/mHAZDv
設定ファイルはサンプルがあるので、それをコピーして編集する。
sudo cp -a /usr/share/doc/phpMyAdmin-<バージョン>/config.sample.inc.php /etc/phpMyAdmin/config.inc.php sudo nano /etc/phpMyAdmin/config.inc.php
ファイルの先頭のあたりに存在する$cfg['blowfish_secret']キーの値に、上記で作成したパスフレーズを入力する。
/** * This is needed for cookie based authentication to encrypt password in * cookie. Needs to be 32 chars long. */ $cfg['blowfish_secret'] = <パスフレーズ>; /* YOU MUST FILL IN THIS FOR COOKIE AUTH! */
次に、phpMyAdmin.confファイルの設定を行う。
まず、アクセス権に関する設定を行う。(この設定を行うことにより、phpMyAdminにアクセスできる)
sudo nano /etc/httpd/conf.d/phpMyAdmin.conf
16行目と30行目にあるRequire localの1つ下の行に以下の設定を追加する。
# Apache 2.4 Require ip 192.168.xxx.0/24
編集を完了したら、Apacheを再起動する。
sudo systemctl restart httpd
Webブラウザから、http://localost/phpmyadmin/ にアクセスし、ログイン画面が表示されることを確認する。
上記のURLでエラーが表示される場合
もし、下記のようなエラーが出力される場合は、外部と通信しないローカル環境のみのサーバなので、
セッション情報を保存するsessionディレクトリの権限を変更する。
# エラー内容 phpMyAdmin - Error Error during session start; please check your PHP and/or webserver log file and configure your PHP installation properly. Also ensure that cookies are enabled in your browser. session_start(): open(SESSION_FILE, O_RDWR) failed: Permission denied (13) session_start(): Failed to read session data: files (path: /var/lib/php/session) sudo chmod 777 /var/lib/php/session
また、下記のようなエラーが出力される場合は、tempディレクトリの権限を変更する。
# エラー内容 $cfg['TempDir'] (/var/lib/phpMyAdmin/temp/)にアクセスできません。 phpMyAdmin はテンプレートをキャッシュすることができないため、低速になります。 sudo chmod 777 /var/lib/phpMyAdmin/temp
phpMyAdminにログインできない場合
MySQL 9.xではmysql_native_passwordが削除されたため、
phpMyAdminの接続に使用しているPHPのmysqlndがcaching_sha2_passwordに対応しているか確認する。
PHP 7.4以降のmysqlndはcaching_sha2_passwordに対応している。
接続方式を変更するために、rootユーザでMySQLにログインする。
sudo mysql -u root -p
次に、以下のクエリを発行する。
mysql> ALTER USER 'root'@'localhost' IDENTIFIED BY 'パスワード'; mysql> FLUSH PRIVILEGES;
最後に、MySQLを再起動する。
# RHEL sudo systemctl restart mysqld # SUSE sudo systemctl restart mysql
phpMyAdminにログインできるか確認する。
手動でインストール
phpMyAdminの公式Webサイトにアクセスして、phpMyAdminをダウンロードする。
ダウンロードしたファイルを解凍する。
unzip phpMyAdmin-<バージョン>-all-languages.zip mv phpMyAdmin-<バージョン>-all-languages phpMyAdmin
解凍したphpMyAdminのディレクトリを、Apache2またはNginXのドキュメントルートに移動する。
phpMyAdmin用の仮想ホストを構築していることが望ましい。
mv phpMyAdmin <Apache2またはNginXのドキュメントルート> cd /<Apache2またはNginXのドキュメントルート>/phpMyAdmin
phpMyAdminの設定を行う。
cp config.sample.inc.php config.inc.php vi config.inc.php
# config.inc.phpファイル
# 編集前
$cfg['Servers'][$i]['host'] = 'localhost';
# 編集後
$cfg['Servers'][$i]['host'] = '<ホスト名またはIPアドレス>:<MySQLのポート番号>';
// 例. $cfg['Servers'][$i]['host'] = '127.0.0.1:3306';