インストール - Codex for Linux
概要
Codexは、OpenAIが提供するAIコーディングアシスタントである。
開発者が自然言語で指示を出すことで、コードの作成、編集、デバッグ、テスト実行などを支援する。
CodexにはCLIとDesktopの形態があるが、Linuxで公式サポートされるのはCodex CLIである。
- Codex CLI (コマンドラインインターフェース)
- ターミナルベースの対話型ツール
- ファイル操作、コード生成、コマンド実行が可能
- Codex Desktop (デスクトップアプリケーション)
- GUIベースのインターフェース
- マルチモーダル対応 (画像入力等)
LinuxにおけるCodexの利用については、2つの異なるパスが存在する。
- 公式パス: Codex CLI (Linuxで公式サポート)
- OpenAIが公式に提供・サポート
- インストールと使用方法が公式ドキュメントで公開されている
- コミュニティパス: Codex Desktop (非公式のワークアラウンド)
- コミュニティメンバーが開発した非公式のインストール方法
- Codex Desktop相当の機能をLinux環境で利用するための非公式な回避策
公式パスは安定した運用が期待でき、コミュニティパスは実験的な利用に適している。
※注意
Codexは急速に進化しており、情報が古くなる可能性がある。
最新の情報は公式ドキュメントを参照すること。
前提条件
動作環境
Codex CLIを使用するには、以下に示す環境が必要である。
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| OS | Ubuntu 20.04 LTS以降 / Debian 10以降 |
| glibc | 2.31以降 |
| RAM | 4[GB]以上 (8[GB]推奨) |
| Git | 2.23以降 |
| Node.js | 22以降 (npmインストールパスのみ) |
必要なアカウント
Codexを使用するには、以下に示すいずれかが必要である。
- ChatGPTアカウント (OAuth認証用)
- Webブラウザでのログインが必要
- トークンは ~/.codex/auth.json にキャッシュされる
- OpenAI APIキー
- 環境変数
OPENAI_API_KEYで設定
- 環境変数
インストール (公式: Codex CLI)
方法1: curlインストーラ (推奨)
公式のインストールスクリプトを使用する方法である。
インストールスクリプトを実行する。
curl -fsSL https://chatgpt.com/codex/install.sh | sh
インストールが完了した後、バージョンを確認する。
codex --version
方法2: npmを使用
Node.js 22以降が必要である。
npm install -g @openai/codex
※注意
Node.js 24ではnpmインストールが失敗する場合がある。
この場合は、curlインストーラまたはGitHubからバイナリをダウンロードすること。
方法3: GitHubからダウンロード
これは静的リンク済みバイナリであり、依存関係は不要である。
- OpenAI Codex GitHub Releasesにアクセスする。
- 最新のリリースからLinux用バイナリをダウンロードする。
- 実行権限を付与する。
chmod +x codex-linux-x64
- 環境変数
PATHを設定したディレクトリに配置する。sudo mv codex-linux-x64 /usr/local/bin/codex
認証
ChatGPT OAuth認証
Webブラウザを使用したOAuth認証がデフォルトである。
- 初回起動時に認証プロセスが開始される。
- Webブラウザが自動的に開き、ChatGPTアカウントにログインする。
- 認証が完了すると、トークンが ~/.codex/auth.json に保存される。
APIキー認証
環境変数でAPIキーを設定する方法である。
# 一時的に設定する場合
export OPENAI_API_KEY="sk-..."
# 永続的に設定する場合は、~/.profile等に追加する
export OPENAI_API_KEY="sk-..."
使用方法 (公式: Codex CLI)
基本的なコマンド
Codex CLIを起動する。
codex
対話型モードで起動し、自然言語で指示を出すことができる。
インタラクティブモード
インタラクティブモードでは、以下に示すような操作が可能である。
- ソースコードの生成と編集
- ファイルの作成と削除
- コマンドの実行
- プロジェクト全体の分析
設定ファイル
設定ファイルは ~/.codex/config.toml に配置する。
プロジェクト固有の設定は、リポジトリルートの AGENTS.md に記述する。
デフォルトモデル
デフォルトのモデルは gpt-5.4-codex である。
サンドボックス
Codex CLIは、セキュリティのためにサンドボックス機能を提供する。
サンドボックスの仕組み
サンドボックスは、Bubblewrap (bwrap) とseccompを使用して実装されている。
bwrapがシステムにインストールされていない場合、バンドルされた codex-bwrap がフォールバックとして使用される。
サンドボックスモード
| モード | 説明 |
|---|---|
| read-only | 読み取り専用 ファイルの変更は許可されない。 |
| workspace-write | ワークスペースへの書き込みを許可 デフォルト |
| danger-full-access | 完全なアクセス権 注意して使用すること。 |
承認ポリシー
| ポリシー | 説明 |
|---|---|
| untrusted | 信頼されていないコード 承認が必要 |
| on-request | リクエスト時に承認 デフォルト |
| never | 承認を要求しない。 |
コミュニティ版: Codex Desktop (非公式)
LinuxでCodex Desktop相当の環境を動作させることを目的とした非公式手順が公開されている。
主に robustonian/codex-desktop-linux リポジトリ (ilysenko/codex-desktop-linux のフォーク) が使用される。
※注意
このセクションで紹介する方法は、コミュニティによる非公式のワークアラウンドであり、OpenAIによる公式サポートではない。
使用は自己責任であり、問題が発生しても公式サポートを受けられない可能性がある。
前提条件
| 項目 | 要件 |
|---|---|
| OS | Ubuntu (24.04.4 LTSまたは26.04 LTSで検証済み) |
| アカウント | ChatGPTアカウント (MFA有効化必須) |
| ツール | Git、sudo権限 |
| デバイス | Codexアプリがインストールされたモバイルデバイス |
インストール手順
特定のブランチからクローンする必要がある。
- リポジトリをクローンする。
git clone -b feat/install-latest-installer --single-branch https://github.com/robustonian/codex-desktop-linux.git
- ディレクトリに移動する。
cd codex-desktop-linux
- インストールスクリプトを実行する。
scripts/install-latest.sh
設定
リモート接続を有効化するため、設定ファイル ~/.codex/config.toml を開き、以下に示す設定を追加する。
[features]
remote_connections = true
remote_control = true
起動
以下に示すコマンドを実行して、デスクトップアプリを起動する。
codex-desktop
モバイル接続
デスクトップアプリ起動後、モバイルデバイスでCodexアプリを開き、セッションをリフレッシュする。
これにより、デスクトップとモバイルが連携する。
制限事項と注意点
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| OS依存性 | Ubuntu中心の検証 他のディストリビューションでは動作しない可能性がある。 |
| Electronエラー | Electron関連のエラーが頻発する場合がある。 |
| バージョン依存性 | 時間経過とともにバージョンが変化し、手順が無効になる可能性がある。 |
| ブランチ指定 | 特定のブランチ (feat/install-latest-installer) が必要 |
| 非公式 | 公式サポート対象外。 自己責任で使用すること。 |
リスクと情報の鮮度
公式パスとコミュニティパスの比較
| 項目 | 公式CLI | コミュニティDesktop |
|---|---|---|
| サポート | OpenAI公式サポート | コミュニティサポートのみ |
| 安定性 | 高い | 実験的 |
| 機能 | CLI機能に限定 | Desktop機能 (GUI、マルチモーダル等) |
| インストール | 簡単 | 複雑 (特定ブランチが必要) |
| 更新 | 自動更新あり | 手動更新が必要な場合がある |
情報の鮮度について
Codexは急速に進化している。
最新の情報は、以下に示すWebサイトを確認すること。
トラブルシューティング
Node.jsバージョンの問題
- 症状
- npmインストール時にエラーが発生する。
- 原因
- Node.jsのバージョンが古い、または24系を使用している。
- 解決方法
- Node.jsのバージョンを確認する。
node --version
- バージョンが22未満の場合は、Node.js 22以降に更新する。
- Node.js 24を使用している場合は、curlインストーラまたはGitHubバイナリを使用する。
- Node.jsのバージョンを確認する。
npmインストールの問題
- 症状
- @openai/codex-linux-x64 が見つからないエラーが発生する。
- 原因
- タイミング問題により、プラットフォーム固有のパッケージが見つからない。
- 解決方法
- curlインストーラ または GitHubバイナリを使用する。
- しばらく待ってからnpmインストールを再試行する。
bwrapが見つからないエラー
- 症状
- サンドボックス初期化時にエラーが発生する。
- 原因
- Bubblewrap (bwrap) がシステムにインストールされていない。
- 解決方法
- Codex CLIはバンドルされた codex-bwrap をフォールバックとして使用する。
- システムのbwrapを使用したい場合は、パッケージマネージャーでインストールする。
sudo apt install bubblewrap
WSL関連の問題
- 症状
- Windows Subsystem for Linux (WSL) で動作しない。
- 原因
- WSL1はサポートされていない。
- 解決方法
- WSL2にアップグレードする。
- WSL2がインストールされているか確認する。
wsl --list --verbose
Docker環境での問題
- 症状
- Dockerコンテナ内でサンドボックスが動作しない。
- 原因
- コンテナ内でのbwrap実行に制限がある。
- 解決方法
- コンテナを特権モードで実行する。
- サンドボックスを無効化する設定を検討する。
コミュニティ版Desktopの問題
- 症状
- Electronエラーが発生する。
- 原因
- コミュニティ版は実験的であり、Electronの互換性問題が発生する場合がある。
- 解決方法
- エラーメッセージを確認し、必要に応じて依存関係を更新する。
- 特定のUbuntuバージョン (24.04.4 LTS または 26.04 LTS) で試行する。
- コミュニティリポジトリのIssueを確認する。
関連情報
公式リソース
コミュニティリソース
- robustonian/codex-desktop-linux
- コミュニティによるLinux版Desktopインストーラ
- ilysenko/codex-desktop-linux
- 元のコミュニティリポジトリ
関連ページ