概要
NordVPNは、通信に関するログを取らないVPNサービスであり、ユーザが使用したローカルまたは割り当てられたIPアドレス、接続履歴、トラフィックログ、DNSクエリを保持しない。
ただし、アカウント管理目的でメールアドレスおよび支払い情報は保持される。
NordVPNの特徴を、以下に示す。
- ロケーション
- NordVPNは、プライバシーの安全な場所であるパナマに本社を構えており、パナマには、EU、イギリス、オーストラリアのようなデータを保持する法律がない。
- また、パナマは5つの目、9つの目、または14の目の国のメンバーではない。
- セキュリティ
- NordVPNは、256ビットAESのデータ暗号化を提供している。
- これは、優れたファイアウォールと保護されたサーバと一緒に、NordVPNの安全性を最高級に保護している。
- 通信速度
- 以前、通信速度がNordVPNの弱点であったが、現在は最速のVPNサービスの1つになってきている。
- また、P2PやTorrentの速度も非常に優れており、Netflixのようなコンテンツをアンロックすることも可能である。
- 契約
- Eメール、支払い方法、パスワードのみで、アカウントを作成することができる。
- つまり、ProtonMailのような匿名のメールサービスとBitcoinのような安全な支払い方法を用いることにより、NordVPNは完全な匿名性を求める人に提供できる可能性がある。
- クレジットカードや銀行振込等、別の支払い方法を利用する場合は、個人の銀行情報を提供する必要がある。
ノーログポリシーの検証
記録しないデータ
NordVPNが記録しないとしているデータは、以下の通りである。
- ユーザの実際のIPアドレス
- インターネットアクティビティログ (訪問したWebサイト、ダウンロード内容)
- トラフィックデータ (通信内容)
- DNS照会記録
- VPN接続ログ (接続先サーバ、接続時刻等)
このノーログポリシーは、Standard VPN、Double VPN、Onion Over VPN、難読化サーバ、P2Pサーバの全てのサーバタイプに適用される。
記録するデータ
一方、アカウント管理目的で以下のデータは保持される。
- メールアドレス
- 支払い情報
したがって、NordVPNは一切のデータを保持しないわけではなく、通信に関するログを保持しない という意味でのノーログVPNである。
技術的な裏付け - RAMオンリーサーバ
NordVPNは全サーバをRAMオンリー (ディスクレス) 構成に移行済みである。
- メモリ (RAM) 上でのみデータを処理し、ハードディスクにはデータを保存しない
- サーバがシャットダウンまたは再起動された時点で、全てのデータが自動削除される
- 不正アクセスやハードウェア押収が発生した場合でも、データ抽出が不可能
第三者監査の実施状況
NordVPNのノーログポリシーは、以下の通り複数回の独立した第三者監査で検証されている。
| 回 | 年 | 監査機関 | 結果 |
|---|---|---|---|
| 第1回 | 2018年 | PricewaterhouseCoopers AG Switzerland (PwC) | ノーログポリシーの遵守を確認 |
| 第2回 | 2020年 | PricewaterhouseCoopers AG Switzerland (PwC) | ノーログポリシーの遵守を確認 |
| 第3回 | 2022年 | Deloitte Audit Lithuania | ノーログポリシーの遵守を確認 |
| 第4回 | 2023年 | Deloitte Audit Lithuania | ノーログポリシーの遵守を確認 |
| 第5回 | 2024年 | Deloitte Audit Lithuania | ノーログポリシーの遵守を確認 |
| 第6回 | 2025年 | Deloitte Audit Lithuania | ノーログポリシーの遵守を確認 |
2024年の第5回監査 (2024年11月18日〜12月20日) では、ISAE 3000基準に基づき、ユーザの活動をユーザ個人に関連付けることが不可能な状態であることが検証された。
法的立場
NordVPNはパナマに本社 (Nordvpn S.A.) を置いており、以下の法的優位性を持つ。
- パナマにはVPNプロバイダに対する強制的なデータ保持法が存在しない
- パナマは5 Eyes、9 Eyes、14 Eyesのいずれの国際情報共有同盟にも属していない
- 他国政府がNordVPNに対してデータ提供を強制するための法的メカニズムが制限されている
ただし、パナマの検察官から法的拘束力のある令状が発行された場合は、保持しているデータの開示に応じる。
捜査機関へのデータ提出事例
NordVPNが法執行機関にデータを提出した事例と、他社VPNの事例を以下に整理する。
2024年10月: パナマ検察からの令状
NordVPNはパナマの検察官から法的拘束力のある令状を受け、ユーザデータの開示に応じた。
- 提供されたデータは、支払い情報およびアカウント存在確認のみ
- トラフィックログ、接続ログ等は保持していないため提供不可能であった。
- この事例を契機に、Warrant CanaryからTransparency Report (透明性レポート) への移行を開始
2024年1月〜4月の統計
- 政府機関からの問い合わせ: 81件
- DMCA請求: 約242万件
- いずれもユーザ情報の開示には至らなかったと報告されている。
他社VPNの事例との比較
| プロバイダ | 事例 | 実態 |
|---|---|---|
| PureVPN (2017年) | FBIにサイバーストーキング事件のログを提供 | ノーログと謳いながら詳細な接続ログを保持していた。 |
| HideMyAss (2011年) | FBIにLulzSecハッカーの接続データを提供 | 同様にログを保持していた。 |
| NordVPN (2024年) | パナマ検察に支払い情報のみ提供 | トラフィックログは実際に存在せず提供不可能であった。 |
PureVPNやHideMyAssは、ノーログを謳いながら実際には詳細なログを保持していたのに対し、
NordVPNは第三者監査および実際の法的事例により、トラフィックログを保持していないことが裏付けられている。
セキュリティインシデント
2019年: サーバ侵害事件
2018年3月、フィンランドのCreanova Datacenterから借用していた約3,000台中1台のサーバが侵害された。
- 原因
- データセンター側がIPMI (Intelligent Platform Management Interface) アカウントを未開示のまま放置していた。
- ユーザのパスワード、課金情報、VPNログの流出はなし
- 侵害の発見は2019年4月 (事件発生から約1年後)、公開は2019年10月 (発見からさらに6ヶ月後)
この事件を受けて、NordVPNは以下の改善策を実施した。
- Creanovaとの契約を即座に解除
- 全サーバをRAMオンリー (ディスクレス) 構成に移行
- 自社管理コロケーションサーバの導入 (2020年10月〜)
- バグバウンティプログラムの開始 (2019年10月〜)
- VPN Trust Initiativeの創設メンバーとして参加
親会社に関する懸念
NordVPNの親会社であるNord Security (リトアニア) は、Tesonetというスタートアップインキュベーターの傘下にある。
- Tesonetはデータ収集企業Oxylabsも保有しており、利益相反の可能性が指摘されている。
- 企業構造の不透明さが批判されることがある。
- ただし、複数の独立監査によりユーザデータが外部と共有されていないことは検証されている。
総合評価
下表に、NordVPNのノーログポリシーに関する総合評価を示す。
| 観点 | 評価 |
|---|---|
| ノーログの真正性 | 6回の独立監査で検証済み。 2024年の令状事例でも実際にログが存在しないことが裏付けられた。 |
| 捜査機関への対応 | 法的令状には応じるが、提供可能データは支払い情報のみ |
| 他社VPNとの違い | PureVPN、HideMyAssはノーログを詐称していたが、NordVPNは監査で裏付けあり |
| 懸念事項 | 親会社Tesonetの企業構造の不透明さ、2019年侵害事件の公表遅延 |
Nord VPNの契約
Nord VPNの契約方法を以下に示す。
- まず、Nord VPNの公式Webサイトへアクセスして、画面上にある[価格]を選択する。
- 価格画面からプランを選択する。
- プランはスタンダード、プラス、コンプリートの3つのティアがあり、それぞれ1ヶ月、1年、2年の契約期間を選択できる。
- 最もコストパフォーマンスが良いのは2年プランである。(3年プランは廃止されている)
- プランを選択後、アカウントの作成と支払い方法の選択をする。
- ※注意
- NordVPNはパナマ所在の企業であるため、クレジットカード会社が海外購入として制限を掛け、否決される可能性がある。
- PayPalまたは暗号通貨 (ビットコイン、イーサリアム、ライトコイン) での支払いを推奨する。
- 次に、[消費税適用外]項目から[日本]を選択して、[続ける]ボタンを押下する。
- ここでは、PayPalで決済するため、[Pay with PayPal]を選択して支払いを進める。
支払いが完了すると、支払い受付画面に移動する。 - Nord VPNからE-mailが3通届くので、アカウントを有効化するために"NordVPN account activation"という件名のメールを開く。
- [Set Password and Activate Account]ボタンを押下すると、Nord VPNのWebサイトへ移動するので、パスワード設定とアカウントの有効化を行う。
ここで入力するパスワードは、VPN接続する時のパスワードとなる。 - パスワードを設定すると、自動的にNord VPNソフトウェアのダウンロードが開始される。
または、Nord VPNの公式Webサイトでも個別にダウンロードできる。
Nord VPNソフトウェアのインストール
RHEL
ターミナルを起動して、以下のコマンドを実行する。
sudo wget -qnc https://repo.nordvpn.com/yum/nordvpn/centos/noarch/Packages/n/nordvpn-release-1.0.0-1.noarch.rpm sudo dnf update
Nord VPNソフトウェアをインストールするため、以下のコマンドを実行する。
sudo dnf install nordvpn
自分のNord VPNアカウントにログインする。
nordvpn login
Nord VPNサーバに接続する。
nordvpn connect または nordvpn c
SUSE
ターミナルを起動して、以下のコマンドを実行する。
sudo rpm -v --import https://repo.nordvpn.com/gpg/nordvpn_public.asc sudo zypper install https://repo.nordvpn.com/yum/nordvpn/centos/noarch/Packages/n/nordvpn-release-1.0.0-1.noarch.rpm sudo zypper addrepo /etc/yum.repos.d/nordvpn.repo
Nord VPNソフトウェアをインストールするため、以下のコマンドを実行する。
sudo zypper install nordvpn
自分のNord VPNアカウントにログインする。
nordvpn login
Nord VPNサーバに接続する。
nordvpn connect または nordvpn c
LinuxにおけるNord VPNコマンド
nordvpn login - ログイン nordvpn login --token [トークン] - トークンを使用してログイン (GUI無し環境用) nordvpn connect or nordvpn c - VPNに接続する。特定のサーバに接続する場合は nordvpn connect <country_code server_number> (例: nordvpn connect uk715) nordvpn disconnect or nordvpn d - VPNから切断する
nordvpn set or nordvpn s - 設定オプション: nordvpn set threatprotectionlite on or off - Threat Protection Lite (DNSフィルタリング・広告ブロック) の有効化/無効化 (旧: cybersec) nordvpn set killswitch on or off - Kill Switchの有効化/無効化 nordvpn set autoconnect on or off - 自動接続の有効化/無効化。特定サーバの自動接続: nordvpn set autoconnect on us2435 nordvpn set dns 1.1.1.1 1.0.0.1 - カスタムDNSの設定 (1つまたは2つ指定可能) nordvpn set technology nordlynx or openvpn - VPNプロトコルの切り替え nordvpn set obfuscate on or off - 難読化サーバの有効化/無効化 nordvpn set firewall on or off - ファイアウォールの有効化/無効化 nordvpn set ipv6 on or off - IPv6サポートの有効化/無効化 nordvpn set lan_discovery on or off - LANデバイス検出の有効化/無効化 nordvpn set post_quantum_vpn on or off - ポスト量子暗号の有効化/無効化 nordvpn set notify on or off - 通知の有効化/無効化 nordvpn set tray on or off - システムトレイアイコンの有効化/無効化 nordvpn set defaults - デフォルト設定にリセット
nordvpn allowlist add port 22 - ポート22をVPN例外リストに追加 (旧: whitelist) nordvpn allowlist add port 22 protocol TCP - プロトコル指定でポートを追加 nordvpn allowlist remove port 22 - ポート22のルールを削除 nordvpn allowlist add subnet 192.168.0.0/16 - サブネットをVPN例外リストに追加 nordvpn allowlist remove subnet 192.168.0.0/16 - サブネットのルールを削除 nordvpn allowlist remove all - VPN例外リストの全ルールを削除
nordvpn settings - 現在の設定を表示 nordvpn status - 接続状態を表示 nordvpn account - アカウント情報を表示 nordvpn countries - 利用可能な国一覧を表示 nordvpn cities - 利用可能な都市一覧を表示 nordvpn groups - 利用可能なサーバグループ一覧を表示 nordvpn version - アプリケーションバージョンを表示 nordvpn logout - ログアウト nordvpn help or nordvpn h - コマンド一覧またはヘルプを表示
man nordvpnコマンドを使用して、コマンドの全リストを見ることができる。
Windows
Nord VPNソフトウェアのインストール手順を記載する。
- 上記セクションでダウンロードしたNordVPNSetup.exeを実行する。
- インストール先を選択するダイアログが表示されるので、必要であればフォルダを変更して[Next]ボタンを押下する。
- [Install]ボタンを押下してインストールを始める。
- [Finish]ボタンを押下してインストールを完了する。
Nord VPNソフトウェアを起動手順を記載する。
- Nord VPNソフトウェアの起動後、ログイン画面が表示されるので、Nord VPNで登録したメールアドレスとパスワードを入力して[Sign In]ボタンを押下する。
- ログインに成功すると、VPNサーバを選択する画面が表示される。
メイン画面下の[Quick connect]ボタンを押下すると、近距離にあるVPNサーバが選択される。(日本国内から接続すれば、日本のVPNサーバが選択される) - 接続したい国があれば、世界地図の上から選択する事もできる。
例えば、ブラジルのVPNサーバに接続する場合、ブラジルを選択してから[Quick connect]ボタンを押下する。
あるいは、メイン画面左から接続したい国を選択して接続することもできる。 - 接続が成功すると、国のアイコンが緑色に変化する。また、接続状態も[UNCONECTED]から[PROTECTED]に変化して[Connected to Brazil]と表示される。
- 切断する場合は、[Disconnect]ボタンを押下する。
Network Managerを使用したNord VPNの接続
- Nord VPNの公式Webサイトから、OpenVPN構成ファイルパッケージをダウンロードして解凍する。
- Network Managerの設定画面を起動する。(GNOMEの場合は、[VPNオフ]を選択後、ドロップダウンから[VPN設定]を選択する)
- 設定画面下にある[+]ボタンを押下する。(GNOMEの場合は、 [VPN]項目横にある[+]ボタンを押下する)
- 接続タイプは、[VPN接続をインポート...]を選択する。(GNOMEの場合は、[ファイルからインポート...]を選択する)
- 上記でダウンロードしたファイルから1つを選択して、[開く]ボタンを押下する。
- ポップアップウィンドウにNord VPNで取得したのユーザ名とパスワードを入力して、[追加]ボタンを押下する。
- 追加したNord VPNサービスの資格情報は、Nordアカウントダッシュボードで確認できる。右側のボタンを使用して認証情報をコピーします。
- 最後に、Network Managerの設定画面から、VPNオプションの下のスライダーを押下して、Nord VPNサーバに接続する。
VPN接続が開始されると、スライダーは緑色に変化する。
Nord VPNソフトウェアの設定
Nord VPNソフトウェアのメイン画面右上にある歯車のアイコンを選択する。
設定項目は、[General]、[Auto Connect]、[Advanced]がある。
General
Nord VPNの[General]項目において、重要な項目は以下の2つである。
- Start NordVPN on startup
- Internet Kill Switch
[Start NordVPN on startup]項目は、初期設定で有効化されている。
OS起動時にNordVPNを動作させるため、[オン]にする。
[Internet Kill Switch]項目は、VPNを経由しない通信をすべて遮断する。匿名性を向上させるため、[オン]に設定する。
注意点として、Nord VPNに接続していない状態では、一切ネットワーク接続できなくなる点である。
VPNを切断してVPN非経由でインターネット接続する場合は、[Internet Kill Switch]項目を[オフ]に設定する必要がある。
Auto Connect
Nord VPNの[Auto Connect]項目では、自動接続設定を行う。
VPNクライアントを起動した際、自動的にVPN接続する場合は、[Connect when app starts]項目を[オン]に設定する。
また、外出先でWi-Fiに接続する可能性がある場合は、[Connect on insecure wireless]項目を[オン]に設定するとよい。
自動接続する国を選択したい場合は、[Auto connect to]項目で選択して、更に細かく指定する場合は[Preferred region]項目で指定する。
通常は、[Preferred region]項目は[Automatically pick best]に設定することを推奨する。
Double VPNで接続する
NordVPNのメリットの1つに、匿名性を高めるDouble VPNが存在する。
Double VPNを利用するとVPNサーバを2つ経由する。
ユーザが利用するISPには、1つ目のVPNサーバと通信している記録が残るが、最終的な接続先から見ると2つ目のVPNサーバから接続している記録が残る。
そして1つ目と2つ目のVPNサーバ間は通信を中継しているだけであるため、VPNサーバ間の通信記録にユーザの情報は残らない。
そのため極めて高い匿名性が確保される。
極めて高い匿名性を提供するDouble VPNであるが、利用方法は簡単である。
- Nord VPNのソフトウェアを起動する。
メイン画面左にある[Double VPN]を選択すると、自動的にDouble VPNで接続できる。 - 接続するVPNサーバを指定する場合は、[Double VPN]の右側にある[...]を選択する。
- [Double VPN]画面が開くので、[Country:]プルダウンと[Server:]プルダウンを選択する。
初期設定では、最適な国とサーバが自動的に選択される。 - [Country:]プルダウンでは1番目のサーバを選択して、[Server:]プルダウンでは2番目のサーバを選択する。
Tor over VPN
VPNネットワーク経由でTorに接続する方法であり、Torは終了ノードになる。
ISPからTorの使用を隠蔽でき、Torの入口ノードにユーザの実IPアドレスが公開されない。
NordVPNにはOnion Over VPNという組み込み機能があり、Tor over VPNを自動的に実現できる。
この機能を使用することにより、Torブラウザをインストールすることなく.onionサイトにアクセスすることが可能となる。
Onion Over VPN対応サーバの所在地はオランダおよびスイスであり、プロトコルはOpenVPNのみ対応している。(NordLynxは不可)
Onion Over VPN機能を使用する方法
NordVPNアプリのOnion Over VPN機能を使用する手順を以下に示す。
- NordVPNのソフトウェアを起動する。
- サーバーリスト内の[Specialty servers]を選択する。
- [Onion Over VPN]を選択して接続する。
Onion Over VPN機能をLinux CLIから使用する方法
以下に示すコマンドを実行することにより、Onion Over VPNに接続できる。
nordvpn connect onion_over_vpn
通常VPN接続にTorブラウザを組み合わせる方法
Onion Over VPN機能を使用せず、NordVPNの任意のサーバに接続した後にTorブラウザを起動する方法でもTor over VPNを実現できる。
- NordVPNのソフトウェア または NetworkManager等を使用して、VPNに接続する。
- Torブラウザの公式Webサイトにアクセスして、Torブラウザをダウンロードおよびインストールする。
- Torブラウザを起動して、[Connect]ボタンを押下する。
- Torブラウザの設定はデフォルトのままでよい。
なお、ダブルエンクリプションと複数のサーバホップにより、インターネット速度が大幅に低下する可能性がある。
VPN over Tor
VPN over Torとは、VPNサーバへの接続にTorネットワークを使用する構成である。
Torネットワークがブリッジとして機能するため、自宅のIPアドレスをVPNプロバイダに公開することなく、VPNに接続できる。
したがって、プライバシー、セキュリティ、匿名性への2重層を提供する。
ただし、NordVPNはVPN over Torを公式にはサポートしていない。
NordVPNおよびTor Projectともに一般ユーザへの使用は非推奨としており、設定誤りによるセキュリティリスクにも注意が必要である。
技術的には、OpenVPN設定ファイルを手動編集することでVPN over Torを実現できる。
ただし、速度の大幅な低下が発生するため、実用上の使用は困難を伴う場合がある。
手動設定による接続手順
以下に示す手順は公式サポート対象外であり、設定誤りのリスクがある。
そのため、十分に理解した上で実施すること。
- Torブラウザをインストールして起動して、Torネットワークへの接続を確立する。
- NordVPNのOpenVPN設定ファイルをダウンロードする。
- ダウンロードしたOpenVPN設定ファイル (.ovpn拡張子) ファイルをテキストエディタで開いて、以下に示す設定を追記する。
socks-proxy 127.0.0.1 9150
- 編集した設定ファイルを使用して、OpenVPNクライアントから接続する。