インストール - Eclipse
概要
Eclipseは、Javaの開発に最も広く使われているIDE(統合開発環境)の1つである。
IDEは、ソフトウェアのオーサリング、修正、コンパイル、デプロイ、デバッグ等の多くの機能を提供する。
Eclipseは、Javaの開発だけではなく、C、C++、Perl、PHP、Python、R、Scala、Clojure、Groovy、Scheme等のソフトウェアの開発にも使用できる。
開発環境は、Java用のEclipse Java development tools(JDT)、C/C++用のEclipse CDT、PHP用のEclipse PDT等がある。
また、Eclipseには多くのプラグインが用意されており、ユーザの好きなように機能を拡張することができる。
Java SEとは
Java SE (Java Platform Standard Edition)は、Javaで使用されるAPI群のことである。
このAPI群は、Javaの機能やデータ等を利用するための呼び出し方を定義したものである。
Javaで提供されているAPIは多数あるが、Java SEはその中でも基本となるAPI群であり、例えば、java.lang.Stringクラス等が含まれている。
Java SEは定期的にバージョンアップされている。
Java SE、Java EE、Java MEとの違い
Java SEは、Javaの基本となるAPI群であり、小規模のソフトウェア開発を行う場合は、Java SEのみ使用する場合が多い。
企業のシステム等の大規模な開発を行う場合には、Java EEを組み合わせて使用する。
Java EE (Java Platform Enterprise Edition)は、Java EEはJava SEの拡張機能という位置付けであり、大規模なシステム開発を行う場合に必要となるAPI群が含まれている。
Java EEは、2017年にOracleからEclipse Foundationに移管され、名称もJava EEからJakarta EEという名前に変更された。
他にも家電等の組み込み機器やモバイル機器で動作するソフトウェアを開発するために使用するAPI群であるJava ME (Java Platform Micro Edition)が存在する。
開発者は、Java SE、Java EE(Jakarta EE)、Java MEの3種類のものを目的に応じて使用する。
JVMとは
JVM (Java Virtual Machine)は、JavaアプリケーションをWindows / MacOS / Linux等で動作させるために必要となるソフトウェアである。
Java仮想マシン等と呼ばれることもある。
例えば、C言語で開発されたプログラムは、コンパイルして出力されたバイトコードは各OSで実行できるようにOSごとに異なる実行ファイルが出力される。
それに対して、Javaで開発されたプログラムは、コンパイルすると中間コードと呼ばれるJavaクラスファイルを出力する。
Javaクラスファイルは、どのOS上でコンパイルしても同じものが生成される。
Javaクラスファイルは単独では実行することができないため、実行する各OSにインストールされているJVM上で実行される。
JavaクラスファイルはOSに関わらず共通であるが、各OSで動作させるため、各OS向けのJVMがJavaクラスファイルを対象のOSで動作できるように変換して実行する。

このように、JVMが動作するOSであれば同じJavaアプリケーションを実行することができるが、Javaアプリケーションを実行するには、実行するPC上で事前にJVMがインストールされている必要がある。
JREとは
JRE (Java Runtime Environment)は、Javaのプログラムを実行するためのセットである。(JVMおよび対応するAPIがセットになっている)
Javaの実行環境やJavaランタイム等と呼ばれる。
Javaで開発されたソフトウェアはJVM上で実行されるが、実際には、JREを各OSにインストールすることにより、Javaアプリケーションが実行できる環境が構築できる。
なお、以前はJREのみをインストールすることが可能であったが、2019年12月以降はJREのみで配布されていないため、JDKをインストールする必要がある。
JDKとは
JDK (Java Development Kit)は、Javaのプログラムの開発や実行を行うためのプログラムのセットである。
Javaの開発環境等と呼ばれてる。
JREの他に、Javaで記述されたプログラムをコンパイルするためのプログラムやデバッグするためのプログラム等が含まれており、
JDKをインストールすることにより、Javaアプリケーションの開発やJavaアプリケーションの実行まで一貫して行うことができる。
下図に、Javaの仮想マシンであるJVM、Javaの実行環境であるJRE、Javaの開発環境であるJDKのそれぞれの関係と違いを示す。

OpenJDKのインストール
Eclipseをインストールする前に、OpenJDKがインストールされていることを確認する。
パッケージ管理システムからインストール
以下の例では、OpenJDK 8をインストールしている。
# CentOS sudo yum install java-1.8.0-openjdk # SUSE sudo zypper install java-1_8_0-openjdk
インストールしたJavaのバージョンを確認する。
java -version
ダウンロードしてインストール
OpenJDKの公式Webサイトにアクセスして、OpenJDKのバイナリファイルをダウンロードする。
他のOpenJDKのバージョンをダウンロードをする場合は、以下に示すOpenJDKの公式Webサイトにアクセスする。
https://jdk.java.net/archive/
ダウンロードしたファイルを解凍する。
tar xf openjdk-<バージョン>_linux-<アーキテクチャ>_bin.tar.gz cd openjdk-<バージョン>_linux-<アーキテクチャ>_bin
必要ならば、OpenJDKのディレクトリを任意のインストールディレクトリに配置する。
mv openjdk-<バージョン>_linux-<アーキテクチャ>_bin /<任意のインストールディレクトリ>/OpenJDK
~/.profileファイル等に、OpenJDKの環境変数を設定する。
vi ~/.profile
export PATH="/<OpenJDKのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"
# Settings the OpenJDK
export JAVA_HOME="<OpenJDKのインストールディレクトリ>"
export J2SDKDIR="<OpenJDKのインストールディレクトリ>"
export JAVA_ROOT="<OpenJDKのインストールディレクトリ>"
export JDK_HOME="<OpenJDKのインストールディレクトリ>"
export JRE_HOME="<OpenJDKのインストールディレクトリ>"
export JAVA_BINDIR="/<OpenJDKのインストールディレクトリ>/bin"
Oracle JDKのインストール
Eclipseをインストールする前に、Oracle JDKがインストールされていることを確認する。
ダウンロードしてインストール
Oracleの公式Webサイトにアクセスして、Oracle JDKをダウンロードする。
# Oracle JDK (最新) https://www.oracle.com/java/technologies/javase-downloads.html # Oracle JDK 8 https://www.oracle.com/java/technologies/javase/javase-jdk8-downloads.html
他のOracle JDKのバージョンをダウンロードをする場合は、以下に示すOpenJDKの公式Webサイトにアクセスする。
https://www.oracle.com/jp/java/technologies/downloads/archive/
ダウンロードしたOracle JDKファイルを展開する。
tar xf jdk-<Oracle JDKのバージョン>_linux-<アーキテクチャ>_bin.tar.gz -C <Oracle JDKのインストールディレクトリ>
~/.profileファイル等に、Oracle JDKの環境変数を設定する。
vi ~/.profile
export PATH="/<Oracle JDKのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"
# Settings the Oracle JDK
export JAVA_HOME="<Oracle JDKのインストールディレクトリ>"
export J2SDKDIR="<Oracle JDKのインストールディレクトリ>"
export JAVA_ROOT="<Oracle JDKのインストールディレクトリ>"
export JDK_HOME="<Oracle JDKのインストールディレクトリ>"
export JRE_HOME="<Oracle JDKのインストールディレクトリ>"
export JAVA_BINDIR="/<Oracle JDKのインストールディレクトリ>/bin"
OpenJDKおよびOracle JDKの環境変数の設定
Javaベースのソフトウェアを使用する前に、環境変数を設定する必要がある。
~/.profileファイル等に、Javaの環境変数を設定する。
Open JDKまたはOracle JDKのインストールディレクトリとバージョンに基づいて、変数を設定する。
# Oracle JDK 11以降
export PATH="/<Open JDKまたはOracle JDKのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"
export JAVA_HOME=/<Open JDKまたはOracle JDKのインストールディレクトリ>
export J2SDKDIR=/<Open JDKまたはOracle JDKのインストールディレクトリ>
# Oracle JDK 8以前
export PATH="/<Open JDKまたはOracle JDKのインストールディレクトリ>/bin:$PATH"
export JAVA_HOME=/<Open JDKまたはOracle JDKのインストールディレクトリ>
export JRE_HOME=/<Open JDKまたはOracle JDKのインストールディレクトリ>/jre
export J2SDKDIR=/<Open JDKまたはOracle JDKのインストールディレクトリ>
export J2REDIR=/<Open JDKまたはOracle JDKのインストールディレクトリ>/jre
PCを再起動する。
Open JDKおよびOracle JDKの設定
Open JDKおよびOracle JDKの追加
まず、既にインストールされているOpen JDKおよびOracle JDKにおいて、
以下の出力例にあるPriority項目の値を確認する。
sudo alternatives --config java # 出力例 There are 2 programs which provide 'java'. Selection Path Priority Status ------------------------------------------------------------ * 0 /usr/lib64/jvm/jre-11-openjdk/bin/java 2105 auto mode 1 /usr/lib64/jvm/jre-1.8.0-openjdk/bin/java 1805 manual mode 2 /usr/lib64/jvm/jre-11-openjdk/bin/java 2105 manual mode
Oracle JDKを使用する場合、OSにJavaの実行ファイルのパスを知らせる必要があるため、以下のコマンドを実行する。
sudo update-alternatives --install /usr/bin/java java /<Oracle JDKのインストールディレクトリ>/bin/java <上記のPriority項目における一意の値> sudo update-alternatives --install /usr/bin/javac javac /<Oracle JDKのインストールディレクトリ>/bin/javac <上記のPriority項目における一意の値> sudo update-alternatives --set java /<Oracle JDKのインストールディレクトリ>/bin/java sudo update-alternatives --set javac /<Oracle JDKのインストールディレクトリ>/bin/javac
上記のjavaとjavacのディレクトリにおいて、正常に設定されているかどうかを確認する。
sudo update-alternatives --list java sudo update-alternatives --list javac
PCを再起動する。
標準で使用するOpen JDKおよびOracle JDKを設定するため、以下のコマンドを実行する。
sudo alternatives --config java
標準で使用するOpen JDKおよびOracle JDKを選択する。
- 現在の選択を維持する場合は[Enter]キーを押下する。
- 他のOracle JDKを選択する場合は、数字キーを入力する。
複数のバージョンのOpen JDKおよびOracle JDKがインストールされている場合、以下のように、全てのバージョンが表示される。
There are 3 programs which provide 'java'. Selection Path Priority Status ----------------------------------------------------------------------------- * 0 /usr/lib64/jvm/jre-11-openjdk/bin/java 2105 auto mode 1 /home/user/InstallSoftware/Java/jdk-15.0.1/bin/java 3 manual mode 2 /usr/lib64/jvm/jre-1.8.0-openjdk/bin/java 1805 manual mode 3 /usr/lib64/jvm/jre-11-openjdk/bin/java 2105 manual mode Enter to keep the current selection[+], or type selection number:
上記の設定後は、Open JDKおよびOracle JDKのバージョンを確認する。
java -version
Open JDKおよびOracle JDKの削除
まず、削除するものとは別のOpen JDKおよびOracle JDKに設定する
sudo alternatives --config java
標準で使用するOpen JDKおよびOracle JDKを選択する。
- 現在の選択を維持する場合は[Enter]キーを押下する。
- 他のOracle JDKを選択する場合は、数字キーを入力する。
Open JDKおよびOracle JDKの設定を削除する。
sudo update-alternatives --remove java /<Oracle JDKのインストールディレクトリ>/bin/java sudo update-alternatives --remove javac /<Oracle JDKのインストールディレクトリ>/bin/javac
PCを再起動する。
Eclipseのインストール
Eclipseの公式Webサイトから、Eclipseをダウンロードする。
ダウンロードしたEclipseを解凍して、任意のディレクトリに配置する。
tar xf eclipse-inst-jre-linux64.tar.gz -C <Eclipseのインストールディレクトリ>
Eclipseのデスクトップエントリファイルを作成する。
vi ~/.local/share/applications/Eclipse_IDE.desktop
# ~/.local/share/applications/Eclipse_IDE.desktopファイル [Desktop Entry] Encoding=UTF-8 Version=1.0 Type=Application Name=Eclipse IDE <バージョン名> GenericName=Eclipse IDE Comment=Eclipse IDE Exec=/<Eclipseのインストールディレクトリ>/bin/eclipse Icon=/home/<ユーザ名>/.icons/eclipse.png Terminal=false Categories=Application;Development;Java;IDE