「ベクトル - 位置ベクトル」の版間の差分
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3点A、B、Cが一直線上にある <math>\iff \overrightarrow{AC} = k \overrightarrow{AB}</math> となる実数kが存在する | 3点A、B、Cが一直線上にある <math>\iff \overrightarrow{AC} = k \overrightarrow{AB}</math> となる実数kが存在する | ||
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例. <math>\overrightarrow{OP} = 2 \vec{a} +3 \vec{b}, \, \overrightarrow{OQ} = 3 \vec{a} - 4 \vec{b}, \, \overrightarrow{OR} = \vec{a} + 10 \vec{b}</math> の時、3点P、Q、Rは一直線上にあることを証明する。<br> | |||
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<math>\overrightarrow{PQ} = 3 \vec{a} - 4 \vec{b} - (2 \vec{a} + 3 \vec{b}) = \vec{a} - 7 \vec{b}</math><br> | |||
<math>\overrightarrow{PR} = \vec{a} + 10 \vec{b} - (2 \vec{a} + 3 \vec{b}) = - \vec{a} + 7 \vec{b}</math><br> | |||
<math>\overrightarrow{PR} = - \overrightarrow{PQ}</math> が成り立つ。<br> | |||
ゆえに、3点P、Q、Rは一直線上にある。<br> | |||
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==== 内分点の位置ベクトル ==== | ==== 内分点の位置ベクトル ==== | ||
下図のように、点Oに関して、2点<math>A(\vec{a}), B(\vec{b})</math>をとるとき、線分ABをm:nの比に内分する点Xの位置ベクトルである<math>\vec{x}</math>は、<math>\vec{a}, \vec{b}, m, n</math>を用いて、次式のように表すことができる。<br> | 下図のように、点Oに関して、2点<math>A(\vec{a}), B(\vec{b})</math>をとるとき、線分ABをm:nの比に内分する点Xの位置ベクトルである<math>\vec{x}</math>は、<math>\vec{a}, \vec{b}, m, n</math>を用いて、次式のように表すことができる。<br> | ||
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したがって、<math>\boldsymbol{ \vec{i} = \frac{a}{a + b + c} \vec{a} + \frac{b}{a + b + c} \vec{b}}</math> となる。<br> | したがって、<math>\boldsymbol{ \vec{i} = \frac{a}{a + b + c} \vec{a} + \frac{b}{a + b + c} \vec{b}}</math> となる。<br> | ||
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==== 例題6. 垂心の位置ベクトル ==== | |||
<math>AB = 5, \, BC = 6, \, CA = 4</math> である <math>\triangle ABC</math> がある。 | |||
<math>\overrightarrow{AB} = \vec{b}, \, \overrightarrow{AC} = \vec{c}, \, \triangle ABC \, \mbox{の 垂 心 を } H</math> とする時、以下の問いに答えよ。 | |||
1. <math>\vec{b} \cdot \vec{c}</math> を求めよ。 | |||
2. <math>\overrightarrow{AH}</math> を <math>\vec{b}</math> と <math>\vec{c}</math> を用いて表せ。 | |||
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* 1の解答 | |||
<math>\triangle ABC</math> に <math>\angle A</math> から余弦定理を用いる。<br> | |||
余弦定理 : <math>BC^2 = AB^2 + AC^2 - 2 \, AB \, AC \, \cos{\theta}</math><br> | |||
ベクトルの内積 : <math>\vec{b} \cdot \vec{c} = | \vec{b} | | \vec{c} | \cos{\theta} = |\overrightarrow{AB}| |\overrightarrow{AC}| \cos{\theta}</math><br> | |||
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<math> | |||
\begin{align} | |||
|\overrightarrow{AB}| |\overrightarrow{AC}| \cos{\theta} &= \frac{AB^2 + AC^2 - BC^2}{2} \\ | |||
&= \frac{25 + 16 - 36}{2} \\ | |||
&= - \frac{5}{2} | |||
\end{align} | |||
</math><br> | |||
<br> | |||
したがって、<math>\vec{b} \cdot \vec{c} = |\overrightarrow{AB}| |\overrightarrow{AC}| \cos{\theta} = \boldsymbol{- \frac{15}{2}}</math><br> | |||
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* 2の解答 | |||
<math>\overrightarrow{AH} = x \vec{b} + y \vec{c}</math> とおく。<math>\overrightarrow{CH}</math> と <math>\overrightarrow{AB}</math> は直交するため、<br> | |||
<math>\overrightarrow{CH} \cdot \overrightarrow{AB} = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow \left( \overrightarrow{AH} - \overrightarrow{AC} \right) \cdot \overrightarrow{AB} = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow \left( x \vec{b} + y \vec{c} - \vec{c} \right) \cdot \vec{b} = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow x \left| \vec{b} \right|^2 + (y - 1) \vec{b} \cdot \vec{c} = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow 25x + (y - 1) \frac{5}{2} = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow 25x + \frac{5}{2} y = \frac{5}{2}</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow 10x + y = 1 \qquad (1)</math><br> | |||
<br> | |||
また、<math>\overrightarrow{BH}</math> と <math>\overrightarrow{AC}</math> は直交するため、<br> | |||
<math>\overrightarrow{BH} \cdot \overrightarrow{AC} = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow \left( \overrightarrow{AH} - \overrightarrow{AB} \right) \cdot \overrightarrow{AC} = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow \left(x \vec{b} + y \vec{c} - \vec{b} \right) \cdot \vec{c} = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow (x - 1) \vec{b} \cdot \vec{c} + y \left| \vec{c} \right|^2 = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow (x - 1) \frac{5}{2} + 16y = 0</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow \frac{5}{2}x + 16y = \frac{5}{2}</math><br> | |||
<math>\Leftrightarrow 5x + 32y = 5 \qquad (2)</math><br> | |||
<br> | |||
式(1),(2)を連立すると、<br> | |||
<math> | |||
\begin{cases} | |||
10x + y &= 1 \\ | |||
5x + 32y &= 5 | |||
\end{cases} | |||
\quad \mbox{よ り } \quad | |||
\begin{cases} | |||
x &= \frac{3}{35} \\ | |||
y &= \frac{1}{7} \\ | |||
\end{cases} | |||
</math><br> | |||
<br> | |||
したがって、<math>\boldsymbol{\overrightarrow{AH} = \frac{3}{35} \vec{b} + \frac{1}{7} \vec{c}}</math> となる。<br> | |||
<br><br> | <br><br> | ||
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2022年5月26日 (木) 17:51時点における最新版
概要
内分点と外分点の位置ベクトル
ベクトルの伸縮
例えば、下図のように直線OA上に点Xがあり、であるとする。
この時、は、を伸縮することによって表すことができ、 と書くことができる。

3点が一直線上にある条件
3点A、B、Cが一直線上にあるのは、ベクトルがを伸縮することにより表すことができる場合である。
つまり、 となる実数kが存在することである。
3点が一直線上にある条件 3点A、B、Cが一直線上にある となる実数kが存在する
例. の時、3点P、Q、Rは一直線上にあることを証明する。
が成り立つ。
ゆえに、3点P、Q、Rは一直線上にある。
内分点の位置ベクトル
下図のように、点Oに関して、2点をとるとき、線分ABをm:nの比に内分する点Xの位置ベクトルであるは、を用いて、次式のように表すことができる。

内分点の位置ベクトル 2点を結ぶ線分ABをm:nの比に内分する点において、は、 と表すことができる。
この式 の分子 は、上図の太線で表したように、下図のようにたすき掛けのような形になっている。

外分点の位置ベクトル
下図のように、点Oに関して2点をとる時、線分ABをm:nの比に外分する点Xの位置ベクトルであるは、を用いて、次式のように表すことができる。

外分点の位置ベクトル 2点を結ぶ線分ABをm:nの比に外分する点において、は、 と表すことができる。
この式では、"m:nに外分すること"は、"m:-nに内分すること"と等しいことが分かる。
また、 は、分母・分子にー1を乗算することにより、とも書けるため、
"-m:nに内分すること"とも等しいことがわかる。
ベクトルの垂直条件
0ではない2つのベクトル のなす角が90度の時、と は垂直(perpendicular)であるといい、と表す。
また、 は、全てのベクトルに対して垂直と定める。
この時、 の内積は、 となる。
これは、 ならば、 といえる。
つまり、 である。
また、成分表示された2つのベクトルが垂直である時、
が成り立つ。
ベクトルの垂直条件 であり、 とする。
例題1. 内分点と外分点の座標
原点をO(0, 0)とする座標平面上に2点A(ax, ay), B(bx, by)があり、線分ABをm:nに内分する点をXとする時、点Xの座標を求めよ。 また、線分ABをm:nに外分する点をYとする時、点Yの座標を求めよ。
内分点の位置ベクトルの式から、次式が求められる。
上式に、を用いると次式となる。
したがって、点Xの座標はとなる。
また,外分点の位置ベクトルの式から、m:nに外分することは、m:-nに内分することと同じであるため、次式となる。
これに、を用いると次式となる。
したがって、点Yの座標は、 となる。
例題2. 3点が一直線上にある条件
△ABCの辺ABを1:2に内分する点をP、辺BCを3:1に外分する点をQ、辺CAを2:3に内分する点をRとする時、3点P、Q、Rは一直線上にあることを示せ。

とおくと、 と表すことができる。
したがって、
以上より、 であり、P、Q、Rは同一直線上にある。
例題3. 重心の位置ベクトル
重心の定義 三角形の頂点からその対辺の中点を結んだ線(中線)は1点で交わり、その交点を三角形の重心という。 重心は、3つの中線それぞれを2:1に内分する。
△ABCの重心をGとする。 1. を と を用いて表せ。 2. ある基準点Oからの位置ベクトルが、 となるとき、重心の位置ベクトル を で表せ。
- 1の解答

辺BCの中点をMとおくと、重心の定義より であるから、 となる。
また、重心の性質より、 であるから、次式が求められる。
したがって、 となる。
- 2の解答

であるから、次式が求められる。
例題4. 外心の位置ベクトル
である△ABCがある。
とする時、以下の問いに答えよ。 1. を求めよ。 2. を と を用いて表せ。

- 1の解答
に から余弦定理を用いる。
余弦定理 :
ベクトルの内積 :
したがって、
- 2の解答
とおく。 と は直交するため、
また、 と は直交するため、
式(1),(2)を連立すると、
したがって、 となる。
例題5. 内心の位置ベクトル
内心の定義 三角形の3つの内角の二等分線は、1点で交わる。この交点を、内心という。 内心は、3つの辺から等距離にあり、内心を中心として、△ABCに接する円を描くことができる。この円を、三角形の内接円という。
である△ABCの内心をIとする。 1. を と を用いて表せ。 2. ある基準点Oからの位置ベクトルが、 となる時、内心の位置ベクトル を で表せ。
- 1の解答

直線AIと線分BCの交点をDとすると,内心の定義より である。
角の二等分線の定理より、 となるから、 は次式となる。
また、内心の定義より、 である。
角の二等分線の定理より、次式となる。
上式より、次式が求まる。
したがって、 となる。
- 2の解答

であるから、次式が求められる。
したがって、 となる。
例題6. 垂心の位置ベクトル
である がある。 とする時、以下の問いに答えよ。 1. を求めよ。 2. を と を用いて表せ。

- 1の解答
に から余弦定理を用いる。
余弦定理 :
ベクトルの内積 :
したがって、
- 2の解答
とおく。 と は直交するため、
また、 と は直交するため、
式(1),(2)を連立すると、
したがって、 となる。